LM corsa 2020スーパーGT第7戦もてぎ 予選レポート

S-GT2020 Rd7 MOTEGI-QF
LM corsa REPORT

♯60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3

公式練習から精彩を欠いたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3は
予選Q1を吉本選手が担当するものの、A組で14番手となり
決勝レースは28番手から追い上げることになる

 年間8戦のシリーズで競われている「2020 AUTOBACS SUPER GT」は、第6戦の鈴鹿サーキットラウンドが10月末に開催され、残すところ2戦と佳境を迎えている。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて7月に開幕したSUPER GTは4ヶ月の間に6戦を実施し、第7戦となる「FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」の公式練習と予選が11月7日(土)に、300kmの決勝レースが8日(日)にツインリンクもてぎで実施される。

 2015年からLEXUS RC F GT3でSUPER GTに参戦しているLMcorsaは、マシンの開発期間となった2年目までは苦戦を強いられたが3年目以降はコンスタントにポイントを獲得し、昨シーズンには優勝も飾っている。だが、今シーズンは新たに使用しているタイヤとのマッチングに苦労し、開幕から6戦ノーポイントと厳しい戦いを続けている。それでも、前戦の鈴鹿サーキットラウンドでは終盤までポイント圏内を走行し、浮上する切っ掛けを掴むことはできた。そのため残りの2戦で挽回することを目標に、第7戦に挑むこととなった。

 公式練習と予選日となった7日(土)は、早朝の冷え込みが身体に堪える秋らしい気候となった。公式練習が開始された9時の気温は12℃で、路面温度は14℃と今季でもっとも低い温度でのスタートとなる。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3には、第1ドライバーの吉本大樹選手が乗り込みマシンの状況を確認。続けて、持ち込まれたタイヤと路面のマッチングをチェックし周回を重ねる。本来ならば、マシンのタイヤの確認を終えるとセットアップを煮詰めていくのだが、タイヤと路面状況が合わずラップタイムも周囲のマシンに遠く及ばない。公式練習の開始から30分が経過した時点で、吉本選手から河野駿佑選手にドライバーを交代する。河野選手は決勝レースを想定したロングランのテストを行ない、最後のGT300クラスの専有枠では異なるタイヤでのアタックを実施した。2人のドライバーの合計で35周を走行したが、タイムは伸びず1分49秒600がベストタイムとなり、GT300クラスの30台中28番目の記録となった。

<予選>
 11時前に公式練習は終了し、その後は併催されているカテゴリーの決勝レースを挟み13時30分からGT300クラスの予選Q1が実施された。今シーズンのGT300クラスの予選は、全戦で出走マシンが二組に分割される予選方式を採用していて、LMcorsaはA組に振り分けられた。

 公式練習のスタート時には気温が12℃と冷え込んでいたツインリンクもてぎだが、予選開始時には気温が19℃、路面温度が24℃まで上がった。公式練習ではグリップ不足によってタイムが伸びなかったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3。セットアップを変更することでの上積みは少ないと判断し、少しでもタイムアップが図れるようにとブレーキパッドの変更で状況の改善を図った。予選Q1を担当した吉本選手は、インラップから3周目までをウォームアップに充てて、4周目からアタックを開始する。セクター1から最後のセクター4まで公式練習で記録したタイムを上回り、最終的に約1秒更新する1分48秒663をマーク。翌周もアタックを続けるが1分48秒883とタイムを更新することはできず、6周目にピットロードへマシンを進めた。公式練習よりタイムを縮めたが、それでもライバル勢には太刀打ちできず、クラス14番手となり予選Q2進出を逃した。

 明日の決勝レースは今シーズンワーストとなる28番手からのスタートとなる。公式練習と予選では想像以上の苦戦を強いられたが、決勝レースは戦略を含めて少しでもポジションを挽回できるようにチーム一丸で戦っていく。

<飯田章監督>
公式練習は予定通りのメニューをこなしていったのですが、ドライバーから予想を超える手応えのなさだという反応があり、チームとしてセットアップを考えていきました。ですが、予選Q1でもクラス14位と下位に沈んでしまいました。非常に苦戦している状況ですが、決勝レースは何が起こるか分からないので、チームやメカニックとともに体制を整えて、あらゆる状況に合わせた戦略を採れればと思います。

<吉本大樹選手>
公式練習では、ルーティンとなっているタイヤとマシンの確認を行なってからセットアップを進めようと考えていましたが、タイヤのグリップ感が乏しくライバル勢に対して大きく遅れを取ってしまいました。予選までにブレーキの調整などで打開策を講じましたが、状況を改善することはできず、クラス14位で28番グリッドというシーズンワーストのリザルトでした。決勝レースも厳しい内容が想定されますが、チェッカーを受けられるように走り切ります。

<河野駿佑選手>
公式練習では、まず決勝レースを想定したロングランのテストを担当し、その後のGT300の専有走行では異なるタイヤを装着しました。ともに厳しい状況で、タイムを伸ばすことができませんでした。予選に向けて色々と調整したのですが、それも報われず下位からのスタートとなりました。決勝レースは、ともかく完走してポイントを取ることを優先し、好機があれば少しでも順位を上げたいと思います。

2020年スーパーGT第7戦もてぎ 吉本大樹
2020年スーパーGT第7戦もてぎ 吉本大樹


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