やっと掴めた今季初優勝! 最終戦もこの勢いに乗ってチャンピオンを目指したい
スタートドライバーは野尻智紀。無難にスタートを切り、2番手をキープ。序盤は徐々に離されていくが、タイヤが暖まり始めた7周目からトップと徐々に差が縮まり、10周目の1コーナーでトップに立つ。野尻のペースは良く、2番手以下を徐々に離していく。20周目までには2番手と10秒のギャップを築き独走状態。
22周目からルーティンのピットインを開始するチームが出始めた。ここでGT300クラスの車両がトラブルによりコース脇にクルマを止めてしまい、セーフティカーが導入される。ARTA NSX-GTはセーフティカーが導入される前の23周目にルーティンのピットインを済ませていて、さらに有利な状況になった。
28周目にリスタートが切られ、ピットインを行っていなかった多くのチームはここでルーティンのピットインを行った。福住仁嶺は29周目に暫定で3番手を走行。30周目にはトップに返り咲く。ペースは良く、2番手以降との差を徐々に広げる。その後は危なげない走りで2番手に46秒の大差をつけて今季初優勝を飾った。そしてルーキーである福住はGT500クラス初優勝となった。
第5戦から連続表彰台でランキングもあがりチャンピオンの可能性が出てきた。最終戦はチャンピオンを狙って戦っていきたい。
鈴木亜久里監督のコメント
「こんないいクルマを与えられていて、ここまで勝てなかったのは申し訳ないですね。しかし、オートバックスの小林社長、ホンダの八郷社長の前で勝てたのは嬉しいし、なによりお客さんがサーキットに来てくれている目の前で勝てたのがとても嬉しいね。これでチャンピオンの可能性が出てきたけど、最後も満足行く走りができるように準備していきたいね」
ライアン・ディングル エンジニアのコメント
「とても嬉しい。この勢いで富士にいきたいです。トップと3ポイントしか差がないので、獲りにいきたいですね。クルマはシーズン序盤より良くなっているし、ドライバーふたりのドライビングも素晴らしいし、ピットワーク、エンジニアサイドも徐々に成長、結束していると思うので、富士でチャンピオンを獲りたいですね」
野尻智紀選手のコメント
「今シーズンは辛いレースが続いていましたが、そんなときでもチームは支えてくれていましたし、いい走りをして恩返しをしたかったので、勝てて本当に良かったです。最終戦もこの勢いのまま、みんなと戦っていきたいと思います。応援ありがとうございました」
福住仁嶺選手のコメント
「今までのレースで後ろとのギャップも十分にあってリードしていても、ルーティンのピットインの後は気がついたら前に誰かいるというようなことがあったり、アウトラップのスピードが遅いとか色々あったので、チェッカーを受けるまで不安な気持ちを拭い去ることはできませんでした。ピットインのタイミングは非常に良かったんですけど、トップに立って単独で走っていても、何が起きるか分からないという不安な気持ちの方が強くて、色々考えているうちに最終ラップが来て勝つことができました。今までなかなか勝てなかったので、今回勝てて嬉しい気持ちとホッとした気持ちがありました。ここまで良いクルマに仕上げてくれたチームに感謝したいです。残り1戦ですが、この雰囲気を維持して勝ちたいです」
from ARTA NSX-GT 2020スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート
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