ADVICS muta Racing INGING 2020スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート

ADVICS muta Racing INGING

SUPER GT 第7戦
FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300KM RACE

ツインリンクもてぎ
決勝:11月8日
天候:晴れ
コース状況:ドライ

決勝:22位

 スーパーGT第7戦は9月の第4戦に続きツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)において開催。朝から天候にも恵まれ1万5600人のファンがサーキットに詰めかけた。13時過ぎに300kmの決勝レースがスタート。26番グリッドからひとつでも上の結果を求め、阪口がステアリングを握った。

 前日、立冬を迎えたもてぎ。季節は冬とはいえ暖かく穏やかな日となり、スタンドには1万5600人のファンが陣取った。決勝レースを前に11時40分から20分間のウォームアップ走行が行われ、我が6号車は8番手のタイムをマーク。前日から変更したセッティングが功を奏しマシンはその力を取り戻しており、決勝レースでの活躍が期待された。

 気温22℃、路面温度29℃の13時3分、シグナルがグリーンになりレースのスタートが切られた。阪口は混雑する隊列の中、オープニングラップで3つ順位を上げて23位に。さらに翌周に21位へ順位を上げた。阪口はペースの遅い車両をていねいに一台ずつオーバーテイクして行き、9周目には19位まで順位を上げ、さらに上位を狙っていった。

 その後、阪口はシリーズランキングトップをいく65号車メルセデスAMGに追いつき、0.6〜1秒ほどの差を保って周回。そして17周目には前方の車両がスローダウンしたこともあり18位まで順位を上げた。18周あたりから早めのピットインをする車両が現れ20周で阪口は予定どおりピットイン。順位を挽回するためにタイヤ交換をせず、給油とドライバー交代のみで時間を短縮するはずが、ピット作業に時間がかかってしまい、ほぼ同時にピットインした65号車メルセデスとは10秒近い差がついてしまった。

 GT300クラスのトップ車両が23周目に入ったところで、1台の車両がコース脇に停止したことでセーフティカー(SC)が導入された。堤はピット作業が終わってコースに戻っていくときに、不運にもトップ車両よりも後方でコースに戻ることになり、トップからは1周遅れの23位となって、この時点で勝負権を失うこととなった。

 26周を過ぎてSCが隊列から離れると、何台もの車両が一気にピットイン。このため堤は23位の単独走行となっていた。33周目のS字コーナーの2個目で、堤はMC86を追い越していくGT500クラスの車両と交錯し、左フロントがGT500車両にあたってしまいたまらずスピン。これで30秒近くをロスしたことで、順位は27位まで落ちることになった。

 粘り強く走り続ける堤は36周目、38周目にそれぞれひとつポジションを上げ、レース終盤35号車RC Fに詰め寄り、56周目の5コーナーでこれを捕らえ24位へ。さらにファイナルラップにはストップしてしまった車両があり、22位へ順位を上げてチェッカー。ポイント獲得はならなかったが、苦しい状況でも連続完走記録は『7』に伸ばした。

 11月27〜28日に富士スピードウェイで開催される最終戦は、ほとんどの車両がノーウエイトとなり、開幕戦同様のイコールコンディションでのバトルが展開される。今シーズンのここまで積み重ねてきたデータを活かし、初優勝を目指すレースとなる。

2020年スーパーGT第7戦もてぎ ADVICS muta 86MC(阪口良平/堤優威)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ ADVICS muta 86MC(阪口良平/堤優威)

阪口良平

「今日のレースは26番手スタートとはいえ全然諦めてはいませんでした。ウォームアップでは良い兆候もあり行けるのかな? という気持ちで走りましたが、遅い車両にひっかかり渋滞するような状況で、そのような展開が繰り返されました。65号車メルセデスに追い付いておなじペースで走り、同時にピットインしましたが、ピット作業に時間がかかり10秒ぐらい差がついてしまいました。今日はしっかりデータが取れましたし、しっかり走りきることが絶対次につながると信じています。次はノーウエイトのレースでみんなおなじ条件ですから、良い結果で締めくくりたいと思います」

堤優威

「良平さんが18位まで順位を上げてきてくれてピットインし交代しました。そして直後にSCが入ったので8位ぐらいまで順位が上がったのではないかと興奮したのですが、ピットアウトしたときにトップの後に入ったのでラップダウンで残念でした。今回は決勝に向けて変更した部分が良いデータになったと思います。タイヤ無交換作戦は初めての体験でしたが、かなりきつく疲れましたし、マザーシャシーの良いところも出せませんでした。今週末は全体的に流れが悪かったと思います。最終戦富士は今回の分を挽回するレースになると思います。次は今回の経験を活かしサポートに徹してドライバーとチームの橋渡しができればと思います」

田中耕太郎チーフエンジニア

「セーフティカーのタイミングでラップダウンというのは、予選が遅かったから仕方のないこと。あの周回でのピットインはあれで良かったと思います。ただピットストップで時間を失ってしまいました。シートベルトが入らすに時間がかかってしまいましたが、あの時間があればタイヤ交換ができましたね。あっちもこっちもグズグズなレースになってしまったのは大きな反省点です。気持ちを切り替えて最終戦に臨みます。次は小高選手も走れると思うので、一年の締めくくりとして頑張ってもらいます」

2020年スーパーGT第7戦もてぎ ADVICS muta 86MC(阪口良平/堤優威)
2020年スーパーGT第7戦もてぎ ADVICS muta 86MC(阪口良平/堤優威)


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