LM corsa 2020スーパーGT第6戦鈴鹿 予選レポート

S-GT2020 Rd6 SUZUKA-QF
LM corsa REPORT
♯60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3

Qualifying day Summary
予選Q1を担当した吉本選手が4番手で突破し河野選手が予選Q2で13番手を獲得
決勝レースは今季ベストグリッドから入賞を目指す

Qualifying day

 全8戦で競われている『2020 AUTOBACS SUPER GT』は、開幕戦から第4戦まで無観客で実施されてきたが、10月3日-4日に富士スピードウェイで行なわれた第5戦から観客を動員しての戦いが可能となった。

 第5戦は政府のイベント開催に対するガイドラインやGTA独自の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策によって、観客数の上限を5000人としてチケットを販売。グランドスタンドなどの席は観客同士の間隔を空け、密になる状況を作り出さない対応を実施した。

 第6戦の『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』も同様の対策に基づきチケットが売られた。第5戦と同様の有観客大会となった第6戦は、10月24日(土)に公式練習と予選、25日(日)に300kmの決勝レースが実施される。

 開幕戦から苦戦を強いられているLMcorsaは、第5戦も24番グリッドからスタートし、ミスなく走ったものの22位でフィニッシュ。開幕から5戦連続でポイントを獲れない厳しいシーズンを過ごしている。

 だが、今回の舞台となる鈴鹿サーキットは、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3と相性が良く、上位入賞を何回も果たしてきた。また、今シーズンから新たに採用しているミシュランタイヤは、路面温度が高い状態よりも低くなってきた方が性能を発揮するとみていて、残り3戦でどのように巻き返せるかを考え、鈴鹿サーキット戦へ挑むことになった。

 24日の9時20分から始まった公式練習は、吉本大樹選手がSYNTIUM LMcorsa RC F GT3に乗り込んで持ち込みのセットアップなどを確認する。

 セッション開始から6周を走行してピットに戻ると、その後は1周ごとにピットインを繰り返してセットアップを進めた。公式練習の開始から約1時間経過したところで、GT300クラスのマシンがクラッシュしたことでセッションが中断する。

15分の中断を経て再開すると、河野駿佑選手がSYNTIUM LMcorsa RC F GT3のステアリングを握る。河野選手もマシンやタイヤの状況を確認しながら周回を重ね、セッション最後に設けられたGT300クラスの専有枠で1分59秒673のベストタイムをマーク。結果としてGT300クラスの30台中26位となった。

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 前戦までの苦戦を引きずった状況となった公式練習だったが、エンジニアとドライバーの判断によって予選までにマシンのセットアップを大幅に変更することとした。早朝からの好天のままで行なわれた予選Q1は、予定通りの14時からスタート。今戦もGT300クラスの30台は2組に分けて競われ、LMcorsaはB組に振り分けられた。

SYNTIUM LMcorsa RC F GT3には吉本選手が乗り込み、B組の予選Q1が実施される。15台の中で予選Q2に進出できるのは8台で、トップ8のタイムを残さなければならない。コースオープンとともに走り出した吉本選手だったが、ウォームアップ中に赤旗が提示されてセッションが中断する。再開後は2周に亘ってタイヤやブレーキなどに熱を入れて、3周目にアタックを開始。

セクター1、2ともに好タイムをマークし期待が高まる。コース後半でも安定した走りをみせると1分57秒482を記録し、4番手で予選Q1を突破した。公式練習後のセットアップ変更や路面状況がタイヤとマッチしたことによって、2秒以上のタイムアップを果たした。

 GT500クラスの予選Q1を挟んで、予選Q2がスタートする。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3には河野選手が乗り込む。河野選手が予選Q2を戦うのは開幕戦以来となる。吉本選手と同じく3周に亘ってウォームアップを行なうと、4周目にアタックを開始。

 セクター1と2は吉本選手にやや遅れをとったが、セクター3と4は上手くまとめ1分57秒472をマーク。ライバル勢がタイムを伸ばしたために13位となったが、それでも開幕戦以来の予選Q2の走行で、今季ベストグリッドを獲得した。開幕戦以来の不振が続くチームだったが、ようやく明るい兆しが見えた。明日の決勝レースは、13番グリッドからポイント獲得を目指す。

Director:飯田章
「練習走行はこれまでの苦戦が続きましたが、予選に向けてドライバーとエンジニアが相談してセットチェンジしました。以前のテスト結果に基づいたセットアップで、これが路面状況などとマッチしましたね。公式練習の状況だと想像ができませんでしたが、予選Q1では4番手、予選Q2で13位となりました。ドライバーもチームも諦めることなく頑張ってきたので、状況が改善されて良かったです。決勝レースは、セーフティカーが入ることも想定し、あらゆる戦略を採って上位で入賞したいです」

Driver:吉本大樹
「公式練習では、セットアップの変更を繰り返しましたが思ったような状態ではなく、タイムも遅かったです。予選に向けて大きくマシンを変えたことが奏功して、タイヤがしっかりと路面を掴む感触が得られました。今季はこの感触がなかったので、大きな進化だと思います。明日の決勝レースは、どこまでペースを保ったまま走れるかがカギです。上位陣はウエイトハンデが重たいのでマシンにもタイヤにも厳しいはずです。なので、チーム力で少しでも上位でゴールしたいです」

Driver:河野駿佑
「公式練習は、吉本選手からバトンを受けて乗りましたが、これまでの状況と大きく変わりませんでした。悩ましい公式練習でしたが、その後のセットアップ変更が良い方向に進みました。予選はQ2を担当したのですが予選Q1を走った吉本選手のコメント通りで、グリップ力があり、公式練習に比べると驚くほどのタイム上昇でした。結果としては13位で、予選Q1より順位を落としたことが悔しいですが、上位との差が少ないので戦えるマシンだと思います。明日の決勝レースに向けてはチームとミーティングを重ねて、上位を狙える状態にしたいです」

SYNTIUM LMcorsa RC F GT3
SYNTIUM LMcorsa RC F GT3


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