ARTA
2020 AUTOBACS SUPER GT
Rd.6 鈴鹿サーキット
GT300 決勝レポート
ウェイト厳しく7位が限界でもランキング3位に浮上
昨日の予選後にクルマの不具合が奇跡的に見つかり、メカニックの調整により正常に戻った。しかし、これによってクルマのセットが変わってしまう可能性もあるので、ウォームアップ走行で微調整をして決勝に挑んだ。
高木はフォーメーションラップの走り出しのときにタイヤが暖まりにくい印象を受けたので、フォーメーションで十分熱が入るようにウェービングしたが、なかなか熱が入らず、スタート直後の1周目はコントロールに苦しみ、14番手までポジションを落としてしまう。
4周目に前車がトラブルでリタイアし、13番手にポジションアップ。タイヤが暖まりペースは安定してきたものの、やはり100kgのハンディキャップウエイトが効いているようだ。高木は無線で重さを訴えてきたが、全体の中でもペースは悪くない。しかし、オーバーステアの症状が出てしまい作戦を変更し、早めにピットインすることになった。
高木は19周目にピットインし、大湯都史樹に交代。このタイミングで300クラスの車両がS字コーナーでコースアウト、セーフティカーが導入される。この時点で大湯は19番手。まだ上位陣でルーティンのピットインを済ませていない車両は多く、セーフティカーが解除された25周目に17番手。その翌周はポイント圏内の10番手までポジションを上げた。
30周目にはさらに順位を上げて、予選ポジションの7番手まで挽回。33周目まで4番手争いのグループにいたが、徐々に離されてしまう。#55 ARTA NSX GT3は7番手以上のなかでは最も重く、順位を上げるのが難しくなってきた。さらに40周を過ぎたところで大湯はリヤタイヤのグリップダウンを訴えてきた。
大湯は不安定なクルマを何とかコントロールするが、徐々に6番手のクルマに離されてしまうが、7位でチェッカーを受け貴重なポイントを獲得した。これでランキング3位に浮上。残り2戦でチャンピオンを狙いたい。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「ハンディキャップウエイト100kgのなかではトップでチェッカーを受けられたし、ランキング上位陣はあまりポイントを獲れなかったので我々は3位に上がることができた。これでチャンピオン争いに残ることができたけど、もてぎはライバルが手強いし、富士は得意だけど油断のできないレースが続くね。集中して残り2戦を戦っていきたいです」
岡島慎太郎エンジニアのコメント
「何とかギリギリポイント圏内でレースを終えられたのは良かったと思います。ウエイトが重いクルマが他にいるなかで、重い組の上位というのは素直に良かったと思っています。正直いうとセットアップ的にはオーバーが出てしまったのでレースのセットとしては不満が残っています。ポイントが獲れたのはSCのおかげもありますが、ランキング3位に上がれたのは非常に良かったです。残り2戦はランキング上位のクルマが得意とするコースなので、何とかチャンピオンを獲れるように頑張りたいです」
高木真一選手のコメント
「序盤、タイヤが予想よりも暖まりが良くなくて、一生懸命熱を入れていたのですが、周りのクルマの熱の入り方が良くて、スタートで飲み込まれて順位を落としてしまいました。しかし、暖まるとクルマの調子はいいので、そこから追い上げられるだろうと思っていましたが、意外とペースが上がりませんでした。昨日、不具合が見つかり、直したものの、それに合わせてセットがウォームアップ走行で進められなかったので、クルマのバランスがオーバーステア方向になり、リヤタイヤに負担がかかってしまいました」
「本来ボクが2/3走る予定だったのですが、予定より早く入り、後半は柔らかいタイヤで走ってもらいました。その後、SCが入ったというのもあり、何とか順位を上げることができて、7位でチェッカーを受けられました。ランキング上位のチームがあまり多くポイント獲れなかったので、ここで3位に浮上できたのは良かったと思います。残り2戦で何とかチャンピオン争いで勝ちたいですね」
大湯都史樹選手のコメント
「クルマもタイヤもキツかったですが、エンジニアさんもメカニックさんもとても良い仕事をしてくれて、現在の状態ではベストの仕事ができて7位という結果を得られたと思います。ランキング上位勢はあまりポイントを獲れなかったのでボク達は3位に浮上できました。まだトップとの差は大きいですが、次のもてぎでしっかり準備をして結果を出して最終戦につなげていきたいです」
from ARTA NSX GT3 2020スーパーGT第6戦鈴鹿 決勝レポート
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