K2 R&D LEON RACING 2020スーパーGT第4戦もてぎ レースレポート

K2 R&D LEON RACING

2020 AUTOBACS SUPER GT
Round.4 IN MOTEGI 300km RACE

予選の苦悩も跳ね除け、得意のもてぎで13番手から大逆転勝利!

公式練習
9/12(土)10:00〜 天候:曇り 路面:セミウェット 気温:27℃ 路面温度:30℃
 ここまでの3戦すべて入賞を重ねる、LEON PYRAMID AMGにとってSUPER GT第4戦の舞台、ツインリンクもてぎは17年から2年連続で優勝を飾り、表彰台を外していない相性のいいサーキットである一方で、近年は最終戦として開催され、気候的な条件の違い、ノーハンデの250kmレースだったこともあり、意外に未知の要素が多い戦いとなった。

 公式練習序盤の路面はウェット。予選は雨に見舞われるとの予想から蒲生尚弥選手は、ひとまずウェットセットの確認を行い、路面が乾いてきてからはドライセットの詰めを行うことに。

 早い段階でセッションベストとなる1分49秒180をマーク。ほぼ1時間経過したタイミングで菅波冬悟選手と交代する。1分49秒台の連発で好印象を伝え、最後に1分49秒254をマーク。11番手で公式練習を終えることになり、「未知数なところは多いけど、変化を感じつつ調整してます」と黒澤治樹監督。

公式予選
9/12(土)Q1/14:30〜 Q2/15:31〜 天候:曇り 路面:ドライ 気温:25℃ 路面温度:29℃
 2組に分けられた予選Q1に、LEON PYRAMID AMGはA組で出走、ミストのような小雨に見舞われるも、路面はほぼドライ。季節的には低めの温度から、菅波選手はしっかりタイヤに熱を入れ、徐々にタイムを上げていって1分47秒694をマークし、2番手でQ1を突破する。

 その後、雨は本格的に降り出すも「レインを履くまでではなかったので、スリックで行きましたが。。。。」と蒲生選手が語るように、Q2は実に微妙なコンディションとなってしまう。

 決勝レースを見据えたタイヤ選択であったため、コースに留まっているのも困難な状況ながら、周回を追うごとに蒲生選手はタイムを縮めていき、最後の一発で1分52秒102をマークするが、13番手という不本意な結果に終わることに。

「浅溝レインをつけるほどの状況ではなかったし、チームとしては間違った選択はしていないと思いますが、天候に翻弄されてしまいました。決勝では、どんなコンディションになろうと、いいレースをお見せしたいと思います」と黒澤監督。

決勝レース
9/13(日)13:00〜 天候:曇り 路面:ドライ 気温:27℃ 路面温度:34℃
 早朝のサーキットには青空も広がっていたが、決勝が近づくにつれ厚い雲が立ち込め、いつ雨が降り出してもおかしくない状況ではあったものの、結論から言うと最後まで天候は保たれた。

 今回もスタートを担当したのは菅波選手で、まずはポジションキープからのレース開始。あらかじめタイヤは無交換を予定していたこともあり、ペースを保った上で周回を重ねていったが、アクシデントの発生によって9周目からセーフティカーが導入され、間隔が詰まったことで一気にチャンスが広がっていく。22周目にLEON PYRAMID AMGは早くもピットに戻ってきて、蒲生選手に交代。

 タイヤ無交換でロスを最小限として、ピットだけで1台をパス。

 その後もドライバー交代を行うチームが現れるたび順位を上げたばかりか、蒲生選手はコース上でのオーバーテイクも重ね、全車が交代を終えた時には待望のトップに躍り出る。

 だが、一時は5秒近く後続を引き離していたものの、落下物の処理による、43周目から2回目のセーフティカーラン明けにはピタリと2番手が背後につけて、一気に緊張感は増すこととなる。だが、その2番手の車両は残り4周で、ガス欠のためリタイア。

 プレッシャーから解放された蒲生選手は、そのまま逃げ切って、今季初優勝を飾ることとなった。チームと蒲生選手にとっては2018年の最終戦、ここもてぎ以来の勝利となって、菅波選手にとっては初勝利。ポイントランキングでもトップと1ポイント差の2位となり、3週間後に控えた第5戦・富士での逆転も夢ではない。

LEON PYRAMID AMG
LEON PYRAMID AMG

黒澤治樹監督
「予選13番手からでも狙ってました! 戦略的に無交換で行くのは決まっていたので、それでどれぐらい前に行ってくれるかな、とは思っていましたが。素晴らしいドライバーとクルマとタイヤ、みんなが頑張ってくれたおかげで勝てたという感じです。もてぎは過去に2年連続で勝ってチャンピオンも決められた験のいいサーキットだし、僕もF3で初優勝したサーキットだし。遠い昔ですが(笑)。また、いい思い出が増えました。ここから改めてチャンピオン目指して頑張ります」

蒲生尚弥選手
「本当に展開にも恵まれて良かったです。最後はセーフティカーが入ってしんどかったですが、前半は差を詰められたから、おあいこだと思って。本当に良かったです、今はホッとしています。いつもはグランドスタンドで応援してくれているのが目に入っていて、今年はそれがなくて寂しいですね。また皆さんの前でいい走りができるように頑張りますので、入場が出来るようになったら、スタンドから応援よろしくお願いします。後半戦も気を引き締めて戦います」

菅波冬悟選手
「速いクルマを準備してくれたチーム、戦えるタイヤを用意してくれたブリヂストンさん、何より普段から応援してくれるファンの皆さんに感謝しています。今回優勝できたのは、決してミラクルではなくて、13番手からのスタートでしたが、それは昨日の予選のコンディションの影響による順位だったので。それまでの公式練習や僕のQ1で速さは証明されていたから、しっかり作戦がはまれば十分狙えると思っていました。本当に良かったです。初優勝できましたが、まだシーズンの折り返しなので、チャンピオン目指して、もっと頑張っていきます」

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蒲生尚弥と菅波冬悟
蒲生尚弥と菅波冬悟


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