PACIFIC – D’station Racing
Race Report – 2020.07.22
http://dstation-racing.jp/pdf/2020/Dstation_sgt_2020_round2.pdf
AUTOBACS SUPER GT 2020 SERIES
Round.1 FUJI SPEEDWAY
August 8 – 9 2020
Qualify : 14th Race : 19th
追い上げ得点圏に届くも、痛恨のペナルティに泣く
予選から好走をみせ、待望の開幕戦で1ポイント獲得を果たしたPACIFIC – D’station Racing。迎えた第2戦の舞台は、新型コロナウイルスの影響で今回も富士スピードウェイだ。ただ、第1戦からはGT300クラスでタイヤ4本交換が義務づけとなったり、夏の暑さとなったりと第1戦とは異なる展開となることが予想された。
今回もPACIFIC – D’station Racingのドライバーとして登録されたのは、エースの藤井誠暢と、第1戦から継続起用となるケイ・コッツォリーノのふたり。第1戦でも素晴らしい仕事をみせたコッツォリーノの走り、そしてミシュランタイヤのパフォーマンスに期待を高めながら、チームは8月8日(土)の予選日を迎えた。
今回から通常どおりのスケジュールとなり、薄曇りとなった8日は午前9時45分から公式練習がスタートした。PACIFIC NAC D’station Vantage GT3は藤井がステアリングを握り、途中コッツォリーノに交代。ふたたび藤井がコクピットに戻り、藤井の1分38秒057というベストタイムで8番手につける。タイヤのフィーリングも良さそうだ。
午後2時30分からスタートした公式予選は、今回も組分けが採用されており、PACIFIC NAC D’station Vantage GT3はB組から出走することになった。まずは僅差の予選のなかでQ1突破が任務となるが、PACIFIC – D’station Racingはコッツォリーノにステアリングを託した。しっかりとタイヤを温め、コッツォリーノが記録したタイムは1分37秒760。B組の6番手となり、Q2の藤井に繋ぐことに成功した。
GT500クラスのQ1をはさみ、迎えたGT300クラスのQ2。トップ10を目指したいところだが、午後に入って雲が多くなっており、Q2までの間に急速に気温が下がっていた。GT500クラスではQ1とQ2の間に5℃ほど下がっていたと言われているが、SUPER GTでは急激な温度変化でタイヤのコンディションは大きく変化する。Q1では十分パフォーマンスを発揮していたタイヤが、Q2では思うように発動しなくなっていた。藤井はなんとか1分37秒951というタイムをマークするが、14番手。藤井ほどのドライバーにとっては不本意なタイムだが、それもそのはず。ピットに戻りタイヤ表面を見ると、うまく発動していなかったのは明らかだった。
とはいえ、PACIFIC NAC D’station Vantage GT3にとっての強みは決勝にある。8月9日(日)、午後1時からの決勝レースで、スタートドライバーの藤井は、追い上げを期しレースを戦いはじめた。中団グループの戦いのなかで、まずは安定したペースで前をいく#34 NSX GT3を追いながら、13周目にはパフォーマンスが落ちてきた#5 86 MCをパス。さらに22周目には#360 GT-Rをかわすなど、着実に順位を上げていく。
藤井はライバルのピットインとともに4番手までポジションを上げると、31周目にピットイン。チームの作業も素晴らしく、コッツォリーノに交代して送り出す。レース後半、コッツォリーノはふたたび#360 GT-Rや#5 86 MCなどをパスし、11番手まで順位を上げていく。入賞は目の前だ。コッツォリーノはアグレッシブな走りで戦い続けた。
そんな情熱ある走りが実を結んだか、ファイナルラップで10番手を走っていた#11 GT-RがGT500車両に追突されストップした。これでひとつ順位を上げ、PACIFIC NAC D’station Vantage GT3は10位でフィニッシュすることに成功した。2戦連続のポイント獲得か……と思われた。
しかし、コッツォリーノはレース中、走路外走行をしたとして警告を意味する黒白旗を受けていたのだが、ゴール直前、二度目の黒白旗が提示されてしまった。これにより、PACIFIC NAC D’station Vantage GT3の競技結果に40秒が加算されてしまうことに。順位は19位というものになってしまった。コッツォリーノが今季主戦場とする欧州でのレースでは受けないペナルティだったが、悔しい結果となってしまった。
とはいえ、今回得られたことも多い。すぐ2週間後に迫った第3戦鈴鹿に向け、チームはふたたび上位フィニッシュを目指す。
COMMENTS
神野元樹
Motoki Jinno PACIFIC – D’station Racing Team Representative
クルマもドライバーも、メカニックも状態は良かったのではないかと思います。ミシュランタイヤのパフォーマンスをしっかり把握することにまだ時間はかかっていますが、いいデータはとれていると思いますし、状態が良くなっているのは間違いありません。第3戦鈴鹿に向けて前向きな状態になっているのではないでしょうか。またこの2戦で、もともとふたつのチームだったPACIFIC – D’station Racingとしてチームとしての結束がすごく強くなったことを感じました。次戦も上位を目指して一致団結してがんばっていきたいと思います。
星野敏
Satoshi Hoshino D’station Racing Team Principal
今回は第1戦に続き10位でフィニッシュすることができましたが、最終的にペナルティを課されてしまい、19位という結果となってしまいました。ドライバーふたり含めチーム全員ががんばってくれただけに残念ですね。とはいえ、ペナルティがなくとも10位ということで、このあたりが予選、決勝含め現在の実力かもしれません。表彰台争いをするためには、まだまだ実力を上げなければいけないと思っています。次戦はすぐに鈴鹿ですから、また改めて挑戦していきたいと思っています。今回も応援ありがとうございました。
藤井誠暢
Tomonobu Fujii Driver
予選は14番手、決勝はペナルティもあり19位という結果となりました。レースではオーバーテイクもできましたし、コッツォリーノ選手も追い上げをみせてくれましたが、やはり絶対的なアベレージラップが、順位相応になってしまっていますね。ベストは尽くしていますが、2戦を終えてみて、ここからさらに上位にいくために、さらに数字を詰めていきたいと思います。次戦は鈴鹿ですし、これまでの第2戦までとは流れも変わると思いますので、好結果を残すべく全力を尽くしていきたいと思います。
ケイ・コッツォリーノ
Kei F Cozzolino Driver
レース後半では、ピットアウトしてすぐに3台ほど抜かれてしまいましたが、1台ずつかわそうとトライしていきましたが、一台ストレートが速いクルマがおり、そこでペースが乱されてしまったのが悔しいところでしたね。でも、第1戦と比べてもタイムの落ちも少なかったですし、タイヤももたせることができました。チーム全体としてレベルは上がったと思います。とはいえ、平均的なスピードを上げなければ、トップ5には入れないと思っています。鈴鹿に向けて何か新しいものをトライしなければと思っています。
PC
pacific-racing.jp
dstation-racing.jp
Twitter
@pacificracing / @dstation_racing
Facebook
DstationRacing
from PACIFIC – D’station Racing 2020スーパーGT第2戦富士 レースレポート
コメント
コメントを投稿