2020 SUPER GT
ADVICS muta Racing INGING
Race Report
第1戦
富士スピードウェイ
予選/決勝 7月19日
天候:曇り
コース状況:ドライ
#6 ADVICS muta MC86
阪口良平/小高一斗
予選:24位
決勝:14位
新型コロナウイルス感染症の拡大でシーズンインが遅れていた2020年スーパーGTシリーズが、7月19日に富士スピードウェイ(静岡県小山町)において開幕した。ドライバー、車両を含め新体制となったチームは、スタートダッシュを決めるべく予選と決勝が同じ日に行われるワンデイイベントに臨んだ。
ドライバーは、GTやスーパー耐久他さまざまなカテゴリーでドライブする車両を選ばないベテラン阪口良平、そしてFIA-F4や全日本F3、さらには昨年GTにもスポット参戦した21歳の小高一斗というコンビ。車両はマザーシャシーであるトヨタ86 MCを使用しての参戦となった。
今年は新型コロナウイルス感染症の拡大で4月の開幕が延期となり、今回ようやく開幕戦を迎えたわけだが、無観客、チームスタッフの人数制限、さらには参加者全員がレースの2週間前から毎日症状確認の報告を行うなど徹底した感染予防対策を実施した。またサーキット入場時には検温を行うなど、異例の措置が取られた。
18日は午後に公式練習が行われる予定だったが、濃霧のために1時間15分遅れでスタート。このセッションでは小高が1分37秒579をマークして29台中11位と、まずまずの位置につけた。
19日は前夜の雨がコースの一部に残るようなコースコンディション。今回GT300クラスは公式予選のQ1をA、Bと2つのグループに分けて実施した。我々6号車はAグループに区分され、阪口がQ1を担当。レインタイヤを履いてコースインしたが、予想以上に路面が乾き始めていた。
しかしスリックタイヤに履き替えても10分間のセッションではタイヤが温まり切れないと判断し、そのままレインタイヤでふたたびコースインしてアタックしたが、1分42秒726で14台中12位にとどまり、上位8台が進めるQ2進出はならず。A、Bグループ合わせての予選順位は24位となり、これでグリッドが確定した。
決勝レース前のウォームアップ走行で2番手タイムをマークして追い上げが期待された決勝レース。300kmの決勝レースは明るい曇りで気温26度、ドライの路面温度39度というコンディションで15時にスタート。ステアリングは阪口が握った。
オープニングラップはアクシデントが発生していきなりのセーフティカー(SC)導入となった。4周終了でSCカーが隊列から離れバトル再開。阪口は少しずつ順位を上げていき、9周目には20位、20周目あたりから早めのドライバー交代を行うチームが出始めると、25周目には10位、29周目には7位まで順位を上げて30周でピットイン。
ここで阪口は小高に交代し、給油とタイヤ交換を行った。小高は18位でコースに戻ると暫定トップと2位の後方で追い上げを図った。しかし34周目の13コーナーでこの2台が絡み1台の車両がコース上で動けなくなりふたたびSCが導入となった。
このタイミングで小高はピット作業を済ませていない暫定1位車両の直後にあり、1周遅れとなったことで勝負権を失ってしまった。41周終了でSCが離れ小高は15位でレースを再開。その後は42周目に1分38秒662のベストタイムを刻むも、14位でチェッカー。ポイント獲得はならず、やや厳しい開幕戦となったが、収穫もあり第2戦富士へ期待も持てる結果となった。
■レース後コメント
阪口良平
「ずっと数台でのバトルが続き、またロングランテストが充分にできていなかったこともあり、クルマのバランスが悪く特に後半のセクター3では苦労しました。交代後は一斗が頑張ってくれましたが、セーフティカーの入ったタイミングが悪かったですね」
「後半は別のタイヤを履いて最後まで走りきってデータが取れたので、これを次のレースに役立てたいと思います」
小高一斗
「セーフティカーのタイイングが最悪でしたが、その後は悪くないペースで走れました。タイムの落ちが少なくレース後半に強いということがチームの強みでもあったのですが、今日はそれが出せず不完全燃焼です」
「岡山のテストから自信を失っていたのですが、今回のレースではしっかり走れるということをチームに証明できたので、次は力を合わせて頑張っていきたいです」
田中耕太郎エンジニア
「チームの経験不足が出たのが一番。予選はタイヤ選択を失敗して24番手に沈み、決勝はそこそこ行くだろうと思っていましたがいろんなミスが出てラップダウンになってしまいました。収穫は小高君がいいタイムを出して走り、彼の実力を見せてくれたことですね」
「チーム全体で総合力を上げていかないと大変なシーズンになると感じました。もっと緊張感を持ってレースに臨まないといけないと強く感じたレースでした」
from ADVICS muta Racing INGING 2020スーパーGT第1戦富士 レースレポート
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