3月14〜15日、岡山県の岡山国際サーキットで開催されるスーパーGT公式テスト。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、無観客で開催されることになっているが、この状況について、GTアソシエイションは3月12日、坂東正明代表のファンに向けたメッセージを動画で掲載した。
シーズンの参戦全車が参加し開幕に向けた気分を高め、同時に一般のファンにも公開され、例年岡山国際サーキットのファン感謝デーとして開催されてきたテスト。ただ、2020年の公式テストについては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、無観客で開催することがアナウンスされている。
当然ながら、ファンにとっても関係者にとっても、4月11〜12日に岡山で行われる第1戦はいつもどおり、多くの観客の前でレースが繰り広げられることが望ましいのは言うまでもない。しかし開幕戦岡山の日程のときの環境がそれを許す状況になっているのか、現時点ではまだ見とおしが立たない。スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションとしても、あらゆる可能性を想定して準備を進めているようだ。
その一歩として、公式テストに参加するエントラントをはじめ、メディアや関係者全員へ事前に問診票を配布して、発熱や症状の有無、海外渡航情報等を収集。3月11日時点で950名分の問診を完了した。感染が疑われる場合には、サーキットへの入場禁止、退出を指示、集団感染源になってしまわないように万全の配慮をして、公式テストに臨む。
12日、GTアソシエイションが動画で公開した坂東代表からのメッセージは、下記のとおりだ。
「この度は『無観客テスト』という格好で、岡山公式テストを行います」と坂東代表。
「まず、我々にはいろいろなイベントがありますけれど、そのなかで“先に進めたいもの”があり、より中止ではなく、開催をしたいために、今回無理をおして無観客でテストをして、その結果を踏まえて次にステップを進みたいと思っています」
「我々は中止という方向ではなく、いかに進めることができるかということで、ご迷惑をおかけしますが、今回岡山を無観客でテストを行いたいと思っています」
「そして、4月の開幕戦を観に来ていただけるような環境作りを、ひとつひとつ、我々の手でもできることをやって、開催したいと岡山テストを無観客にしましたので、ご理解のほどをお願いします」
坂東代表が言う“先に進めたいもの”とは、スーパーGTではレースの1ヶ月程度前には各タイヤメーカーがタイヤづくりのためにテストを行わなければならないことや、今季から導入されるフルコースイエロー等、新たなレギュレーションのためのテストも行わなければならないことを指すと思われる。シーズンをしっかりと始めるためにも、無観客開催という苦渋の決断をしたことがうかがえる。
スーパーGT第1戦岡山については、他のプロスポーツでの対応同様に、選択肢としては通常どおりの開催、無観客での開催、延期の3つが考えられる。諸々の準備時間を考えると3月後半には結論を出さなければならない。それまでに環境が改善されることを願うばかりだ。
from スーパーGT:GTアソシエイション坂東正明代表が岡山公式テスト無観客開催についてコメント
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