スーパーGT：埼玉トヨペットGreen BraveがGRスープラの“暫定”フルカラーをお披露目

　2月25日、スーパーGT GT300クラスに参戦する埼玉トヨペットGreen Braveは、埼玉県坂戸市にある自社ファクトリーで2020年の体制発表会を行った。今季、GT300クラスに新たに投入されるJAF-GT規定のトヨタGRスープラのカラーリングがこの場でお披露目された。ただしこのカラーリングは、今後変更されることになりそうだ。

　多くのユーザーにクルマの魅力と楽しさを伝えるため、積極的にモータースポーツ活動を展開している埼玉トヨペットGreen Braveは、2017年からスーパーGTに参戦。2年間GT300マザーシャシーに、トヨペット店の旗艦車種であるマークXのボディを装着したマシンで参戦してきたが、2020年からはトヨタGRスープラのボディをもつJAF-GTマシンにスイッチし、吉田広樹に加え、FIA-F4で速さをみせてきた川合孝汰を起用。フレッシュなシーズンを迎えることになる。

　すでにGRスープラは、2019年12月に富士スピードウェイでシェイクダウンされた後、2020年1月の東京オートサロンで正式にお披露目。ドライバーラインアップや体制もそこで発表されていたが、マシンは『GB』の文字で描かれたダズル迷彩が施されていた。さらに、2月18〜19日には岡山国際サーキットで行われたメーカーテストにも参加したが、この際はカーボン地のまま。この日、毎年恒例と言える埼玉県坂戸市にあるファクトリーで行われた発表会で、ついにフルカラーをまとった姿がお披露目されることになった。

　発表会ではまず、青柳浩チーム監督兼代表があいさつ。2020年は活動8シーズンめとなるチームにとって『GB enter the New era』がテーマであるとし、「昨年は開幕戦で初の表彰台、富士で初のポールポジション、2位を獲得できました。今季は新たなクルマを開発しながらの参戦で苦戦することも予想されますが、そのなかでしっかり結果を残し、マークXを超える成績を残していきたい」と語った。

　また、ドライブする吉田は「今季は車両、チームメイトが変わり、いろいろな変化がある年となりますが、昨年は多くのことを学ぶことができましたので、今季はそれを活かし、試行錯誤しながら昨年果たすことができなかった1勝を目指し、タイトルを見据えられれば」と語った。

　一方テストでGRスープラのステアリングを握り「速さに驚きました」という川合は「こういう環境のもとで走らせていただけることに感謝しつつ、自分自身のスキルアップに繋げられればと思います。初めてのカテゴリーですが、いい結果を出すことに貢献できるよう、1勝目指して頑張っていきたいと思います」と意気込みを述べた。

　これに続き、ファクトリーのシャッターが開き、ピレリスーパー耐久シリーズST-3クラスに参戦するマークX、そしてTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceの86、そしてトヨタGRスープラが登場。メタリックグリーン主体となったカラーリングが公開された。

　ただこれに先立ち、業務のためビデオで出演した埼玉トヨペットの平沼貴之代表取締役副社長は、「今年最初の謝罪会見になります」とカラーリングについての“お詫び”を述べていた。

「昨日、GRスープラのカラーリングが終わり、先ほど写真で拝見しましたが、私の美的感覚に合わないことにより、これから大幅に修正をさせます。なので、今日のカラーリングが最終仕様ではありません」と平沼副社長。この日のカラーリングは“暫定”で、今後開幕までにカラーリングは大きく変わる可能性が高そうだ。

　今季の注目の存在と言えるGT300のGRスープラは、この後公式テスト等を経て、4月の第1戦岡山に向けて調整していくことになる。