スーパーGT:脇阪寿一監督が「緊急移籍」。2020年はコバライネン/中山擁するTGR TEAM SARDを指揮

 スーパーGT GT500クラスに参戦するTGR TEAM SARDが2020年の参戦体制を発表し、新たに脇阪寿一監督をチームに迎えることをアナウンスした。

 レクサスLC500のラストイヤーだった2019年は新たに中山雄一をチームに迎え、ヘイキ・コバライネンとのタッグでシーズンを戦ったサード。天候が目まぐるしく変わり荒れた展開となった第6戦オートポリスではコンビとして初優勝を飾ってみせた。

 ベース車両がGRスープラGT500となる2020年も、チームはコバライネン/中山のコンビを継続。元F1ドライバーのコバライネンはチーム在籍6年目となる。

 そしてチーム監督は2019年のGT500ドライバーズチャンピオンに輝いた大嶋和也/山下健太組を率いた脇阪監督が務めることとなった。脇阪監督はGT500参戦時代の2012~13年にサードへ在籍しており、ひさしぶりの古巣復帰だ。

 そのほかチームエントラントには新たに近藤尚史氏が就任するほか、2019年はGT300クラスの9号車を担当していた牧野成伸エンジニアがチーフエンジニアを務める。使用するタイヤはブリヂストンから変更はない。

 チームをサポートするのはデンソーや神戸製鋼所、テネコジャパンといった企業に加え、新たにスマートフォンアクセサリーや車載カメラなどを展開するオウルテックと新たにパートナーシップを結んだことも発表されている。

 脇阪監督は「脇阪寿一緊急移籍です。サードチームの皆様、サードチームのファンのみなさま、ただいま戻りました。(笑)」とコメントしている。

「2020シーズン、クルマもエンジニアリング体制も大きく変わったサードチームですが、我々の目標はつねにシリーズタイトルを獲得し応援いただくみなさんを笑顔にすること」

「レベルが高いスーパーGTの世界で、一歩抜け高みに上がるのは大変なことですが、新体制をうまく束ね、向かうべき道を示し、ドライバー、チームメンバーが強い情熱を持ち、実力を遺憾なく発揮し輝ける環境造りに努めます」

「新生TGR TEAM SARDの応援よろしくお願いします。さて、SUPER GTの舞台にスープラが帰ってまいりました。Supra is Back でございます! 盛り上がっていきましょう!!」

 チーム在籍6年目となるコバライネンは「昨年に引き続いてユウイチさんと2年目のタッグを組むことで、新車となるGRスープラの開発に集中できるし、監督にジュイチさんも来てくれ、またエンジニアリング体制も強化されたので心強いね。セパンで乗ったGRスープラのフィーリングは、良い方向に進化しているし、LC500でネガティブだった感じも無くなっている」とコメント。

 中山は「昨シーズンはGT500クラスにステップアップして学び多きシーズンでしたが、チームのサポートにより1勝を挙げることができました」とコメントした。

「今季は最後までタイトル争いができるようにアグレッシブに挑戦し攻めていきたいと思います。テストでのGRスープラの感触は高い次元で造られているという印象でした」

「開幕までの間、強化された体制のチームで一緒にクルマを仕上げていくのがとても楽しみです。脇阪監督の就任も心強いです。しっかりと準備、テストをして4月の開幕戦に備えていきます」

 コンビ結成2年目となるコバライネン/中山に、チャンピオンチームを率いた脇阪監督が加わるTGR TEAM SARD。車両一新で新時代へと突入する2020年スーパーGTで台風の目となりそうだ。



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