スーパーGT:2020年はPPが2回。ランキングは2位!? Cars Tokai Dream28高橋オーナーが大胆(?)予想

 1月10日、東京オートサロン2020の会場で2020年のスーパーGT GT300クラスへの参戦体制を発表したCars Tokai Dream28。この参戦体制発表会ではドライバー、そしてチームオーナーの高橋一穂が出席できなかったが、ちょっぴりクスリとしてしまう高橋オーナーのビデオメッセージによる『2020年の計画』が流されたので、その内容をご紹介しよう。

■今年は運が足りずチャンピオンは獲れない!?

 2019年の最終戦もてぎを最後に、チームオーナーでありドライバーだった高橋がシートを退くことになったCars Tokai Dream28。2020年は、2015年から使用を続けるロータス・エヴォーラMCでの参戦は変わらないが、加藤寛規のパートナーとして、GT500クラス、GT300クラスと両クラスでチャンピオン経験をもつ柳田真孝が加わった。

 そんなCars Tokai Dream28だが、発表会では加藤、高橋オーナーが所用で、柳田はドバイ24時間参戦のため会場に姿をみせることができず、いずれもビデオメッセージが寄せられるかたちとなった。ドライバーふたりの紹介に続き、ブース内で流されたのが高橋オーナーのメッセージだ。

「去年までドライバーでしたが、今年は“ただの人”になりました高橋です。今シーズンは新しいドライバーふたりで頑張りますので、ぜひ応援よろしくお願いします」と切り出した高橋オーナーは、続けて2020年の“大胆予想”を語り出した。

「ちょっと今年の予想を言いますと、まず予選Q1はぜんぶ柳田選手がいって、8戦のうち2戦はQ1落ち。あとの6戦はQ1を通って、加藤寛規選手が2回ポールポジションを獲る、という計画です。その場所は、オートポリスと富士です」

「その結果加藤選手は、ポールポジション12回獲得から(通算ポールポジション)ランキングトップになるという予定です(編注:現在加藤は12回獲得。通算PP首位は高木真一と佐々木孝太の13回)」

 ポールポジションを獲る場所まで指定するとは驚きの予想だが、高橋オーナーの“大胆予想”はまだ続く。

「レースは、柳田選手が熱中症で激突大破、クルマが壊れてリタイアが1回あります(編注:2006年鈴鹿1000kmで、柳田はクールスーツが効かなくなり、気力でスティントを走りきった)。最終戦までチャンピオン争いには残ります。最終戦は、柳田選手は非常に運をもった男ですが、加藤選手には運がないので、ランキングは2位までという計画です(笑)」

「この若いふたり……じゃないや。大して若くもないふたりに、応援よろしくお願いします」

2020年はチームオーナーの高橋一穂。メッセージでは周囲の笑いを誘った
2020年はチームオーナーの高橋一穂。メッセージでは周囲の笑いを誘った

■エヴォーラはアップデートも予定

 そんなふたりがドライブするロータス・エヴォーラMCだが、この日唯一発表会に姿をみせた渡邉信太郎エンジニアは、「柳田選手はGT500でもGT300でもチャンピオンを獲っている、申し分ない実績のある選手なので、今年のレースについては僕自身も期待しています」という。

 エヴォーラMC自体も、この東京オートサロンで展示された2019年仕様の状態から、シーズンを進めていくにつれて、「目で見て分かる部分」、そして「見えない場所」でもそれぞれアップデートが加えられていくという。

「近年のスーパーGTはハイスピード化が進んでいて、当初設計していた段階よりも速い部分があります。車体の面でもフレームを補強したりして、ドライバビリティを向上させたいと思っています」

 渡邉エンジニアも、この直前にビデオメッセージで流された高橋オーナーの予想については「すごいこと言ってましたね(笑)」と思わず苦笑いを浮かべた。

「まず柳田選手が熱中症にならないようにしないといけませんね(笑)。あと、ドライバーラインアップで言うと、加藤選手でも柳田選手でもタイムが望めるので、よりコースや条件に合わせたドライバーをうまく使いながら予選を走りたいと思います」

「加藤さんが運がないタイプと言ってましたが、僕はエンジニアなので、希望的推測で物事は語れないと考えると……統計学的には運はないです(笑)。なので今年はそれをひっくり返すレースをしたいと思います」

 強力なドライバーラインアップと速さをもつエヴォーラMCの組み合わせに、ライバルたちは戦々恐々としているはず。高橋オーナーの“予言”は当たるのだろうか……!? 願わくば“悪い予言”は当たって欲しくないところだ。

残念ながらドライバーは欠席となってしまったが、チームの渡邊信太郎エンジニアがマシンについて説明を行った
残念ながらドライバーは欠席となってしまったが、チームの渡邊信太郎エンジニアがマシンについて説明を行った
マシンに入れられた加藤寛規と柳田真孝のネーム
マシンに入れられた加藤寛規と柳田真孝のネーム


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