ARTA NSX-GT スーパーGT×DTM特別交流戦 レース2レポート

AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT x DTM 特別交流戦

Race2レポート

ペースも良く追い上げていただけに残念な結果

 イベント2日目は霧雨の予選で始まった。昨日の伊沢選手はフロントタイヤのグリップが足りなかったので、それを修正するセットに変更しウェットタイヤで野尻智紀選手はアタックへ入っていった。クリアラップを取れたものの、コンディションに合わせきれなかったのか、上位のタイムは出せず12位で予選を終えた。

野尻智紀(ARTA NSX-GT)
野尻智紀(ARTA NSX-GT)

 決勝レースが始まるまでに天気は回復し、ドライコンディションでスタートを迎えた。野尻選手は初めてのインディスタートを慎重にこなし、1周目で12番手から9番手までポジションを上げる。翌周は更にひとつポジションを上げて8番手に浮上。ラップタイムは速く、表彰台も狙えそうなスピードだ。周回を重ねる間にDTM車両のタイヤがバーストしてしまう。その時の衝撃で車のパーツがコース上に脱落し、9周目にセーフティーカーが導入される。

 既にリヤタイヤのコンディションが落ちている野尻選手は早めのピットインを要求したが、終盤のタイヤのライフを考えると、タイヤ交換は先延ばししたい。

 11周目にリスタートが切られ、翌周にタイヤ交換でピットインする車両が出てきた。野尻選手のペースは良く、5番手までポジションを上げた。15周目でタイヤ交換のためにピットインした。

野尻智紀(ARTA NSX-GT)
野尻智紀(ARTA NSX-GT)

 19番手でコースに復帰した野尻選手はニュータイヤでペースが非常に速く、1周毎にポジションをひとつずつ上げていくが、ここでまたしてもDTM車両がタイヤバースト。またしてもセーフティーカーが導入される。このタイミングで数台の車両がタイヤ交換の為にピットイン。22周目には8番手までポジションを上げた。

セーフティカー明けのリスタート
セーフティカー明けのリスタート

 25周目にリスタートが切られたが、その周回のコカ・コーラコーナーでSGT車両に後方から接触されコースアウト。再スタートを切る事が出来ず残念なリタイヤとなってしまった。タイヤ交換後のペースが速かっただけに非常に悔しい結果となってしまった。

鈴木亜久里監督のコメント

「昨日も今日もレースでの車の仕上がりは良かったと思う。しかし、それを結果につなげられなかったのが残念。違うフォーマットのレースは新鮮さがあって面白かったし、DTMと交流出来たのは良かったけど、もっと詰めていかなければならない事があるので、また交流戦を行う場合は全体で早め早めの対応や準備をしていかなくてはならないね」

星学文エンジニアのコメント

「予選は昨日の朝も同じようなコンディションだったので、昨日のセットを参考にタイヤの内圧も決め込んだのですが、セットがずれていたのか思ったほどパフォーマンスが上がりませんでした。決勝は昨日のレースではフロントタイヤが辛かったので、今日はフロントタイヤに負担がかからないようにセットを変更しましたが、今度はリアがきつくなってしまったようです。でも野尻は頑張ってペースを維持しながら走ってくれていたので、上位でフィニッシュできると思っていましたが、アクシデントに巻き込まれてしまい最後まで走り切れませんでした。新たな経験が出来たのは良かったですが、最後は悔しかったですね」

野尻智紀選手のコメント

「予選はこのタイヤをまだ理解出来ていないので、タイヤが原因なのかコンディションによるものなのか分かりませんが、うまくタイムが出せませんでした。もう少し理解が深ければもう少し前のポジションに行けたと思います。レースはいつもとは一味も二味も違うレースになりました。予選のポジションが後ろだったので、ちょっとリスクを持って追い上げなければならなかったのですが、インディスタートをうまく利用しながら順位を上げていくことが出来ました。しかし、終盤接触により最後まで走りきれなかったのは残念ですが、新たな経験も出来て、このレースを開催までご尽力下さった全ての皆様に感謝します」



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