スーパーGT/DTM交流戦 ドイツ・ホッケンハイム
歴史的なスーパーGTとDTMの交流戦が実現。
平川/キャシディ組LEXUS LC500が出場
10月4日(金)から6日(日)にかけて、ドイツのホッケンハイム・サーキットで行われたDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)最終戦に、日本のスーパーGT車両が特別交流戦として出場しました。
日本を中心にアジアで戦われているスーパーGTのGT500クラスと、ドイツを中心に欧州を転戦し戦われているDTMは、ともに高い人気を誇る、世界でも有数のGT車両でのレースカテゴリーで、以前より技術規則の共通化を図ってきました。
そしてついに2019年、ほぼ同一の規則に準拠する車両となった2シリーズが、お互いにスポット参戦する交流戦が実現。このドイツ・ホッケンハイム大会は初の試みとなります。
日本はまだシーズン中ということもあり、ドイツへ運ばれたのはGT500クラスに参戦している3メーカーから各テスト車両が1台ずつ。LEXUS GAZOO RacingからはLEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車が交流戦に臨みました。
DTMは土曜、日曜の2日間1戦ずつのスプリントレースとなっており、通常は両レースをひとりのドライバーが走りますが、今回LEXUS GAZOO Racingからは平川亮とニック・キャシディがそれぞれ1日ずつ担当。土曜日のレース1は平川、日曜日のレース2にはキャシディが出場しました。
DTMはワンメイクのタイヤで行われており、スーパーGTとは異なるメーカーのタイヤが使用されているため、このタイヤへの適応及び、ホッケンハイムを初めて走る平川やキャシディらドライバーの習熟も含め、3日(木)に特別に練習走行を実施。続いて4日(金)には公式練習が行われました。
この4日の練習走行1回目はウエットとなり、初めて履く銘柄のレインタイヤに苦しんだキャシディがクラッシュ。メカニックの懸命な作業で修復し、ドライコンディションとなった午後は平川が走行を重ね、各種セッティングデータの収集などを行いました。
5日(土)は朝まで降っていた雨は止んだものの、午前中の予選はウエットコンディション。初めてのレインタイヤで慎重な走行となった平川は、20番手グリッドにつけました。
午後の決勝レースはドライコンディションで行われました。ほぼ最後尾スタートの平川は、1周目を終えたところでタイヤ交換義務を消化するためにピットイン。前車との空間が空いたところでペースを上げていきました。
予想よりもタイヤのタレが大きかったこともあり、セーフティカー導入時に2度目のタイヤ交換を行い、さらにポジションアップ。13位でチェッカーを受けました。
6日(日)も雨模様。レース2の予選が始まるころには雨足が強まり、フルウエットでのアタックとなりましたが、キャシディがスーパーGT勢では最上位となる16番手グリッドを獲得しました。午後の決勝レースも雨は止まず、ウエットコンディションで開始。16番手スタートのキャシディは、1周目の順位争いのなかで他車との接触でクラッシュ。早々に戦線離脱となってしまいました。
スーパーGTとDTMの初交流戦は、初めて使用するタイヤの特性がスーパーGTと全く異なるため、セットアップを十分詰め切れず苦戦を強いられましたが、11月の富士での交流戦に向けて様々なデータを蓄積でき、次につながる大会となりました。
■コメント
LEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車 ドライバー 平川亮:
「初めて経験するタイヤで使い方が難しかったのですが、ドライでは感触も悪くなかったですし、データも得られました。ただ、レインタイヤは難しいです。スタンディングスタートなど、スーパーGTとは違うところを経験できたのも良かったです」
「スタートポジションからは順位を上げることができましたが、DTMの上位勢に近づくまでには至りませんでした。そういう意味では悔しいところもありますが、かなり収穫はありました。次は富士での交流戦となりますが、日本は僕らがいつも戦っているステージですし、DTM勢にやられないように、僕らLEXUSの強さを発揮できればと思います」
LEXUS TEAM TOM’S LC500 37号車 ニック・キャシディ:
「初めてのDTMとの交流戦となる、ホッケンハイム最終戦にLEXUSのドライバーとして来られてとても嬉しいですし、たくさんのDTMファンの皆様から注目されていることもわかり、良かったです」
「残念ながら私のレースはウエットとなり、1周目に接触されて終えることとなってしまいました。しかし、(平川)亮とともに得た様々なデータは必ず日本での交流戦で役立つと思いますし、富士ではリベンジしたいと思います」
from LEXUS GAZOO Racing 2019年DTM第9戦ホッケンハイム レースレポート
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