【ブログ】ドイツの日本車ファン集団に喜んだ雨の日曜/DTM第9戦ホッケンハイム現地ネタ(2)

 オートスポーツwebをご覧の皆さんグーテンターク。10月4〜6日、ドイツのホッケンハイムで開催されたDTMドイツ・ツーリングカー選手権第9戦ホッケンハイム。スーパーGT GT500クラスのマシン3台がゲスト参戦して、日本でも大きな盛り上がりをみせたこのレースですが、現地で取材した際のこぼれネタを、ドイツから帰国した後はオートポリスに来ている、編集部付なんでも屋のヒラノがお届けします。3回目は、10月6日(日)のレース2の予選・決勝日です。

■アピール力がハンパない。ドイツメーカーのホスピタリティに潜入

 というわけで、迎えた日曜の決勝日。朝からあいにくの雨でしたが、まずはメディアセンターに案内が出ていたBMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表のプレスミーティングからスタートしました。11月のスーパーGT×DTM特別交流戦のドライバーがここで出るかも……? と思ったからなんです。

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 頭の中では、いわゆる記者会見的なものを想像していたのですが、行ってみたら一部のメディアとの飲み物を交えながらのグループインタビュー。これがドイツ式なのですな(そういえばF1でもこんな光景の写真見たかも)。ヨーロッパらしいです。とはいえ、「なんでも聞いてくれ」的なオープンな雰囲気には感心しました。聞く側にも知識が求められますが、ヨーロッパのモータースポーツに“ネタ”が多いわけです。ま、ちなみにこの時は“3人目”の名前は出ませんでしたがね。

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 その会場となったBMWのホスピタリティは、ご覧のように小ぎれいな印象。壁にはBMWモータースポーツの歴史が記してあります。食事も食べ放題です。

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 このホスピタリティは、1コーナーのイン側にあってアウディやRモータースポーツのホスピも並んでいます。これはスタート前なんですが、みんな鈴なりになってコースを見てます。まあ限られたゲスト用の特別席ですね。2階に貼ってあるハッシュタグは『最高のファンの皆さんにありがとう』的な意味ですな。

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 そんなアウディのホスピタリティに、土曜の夜にちょっくらお邪魔しました。と思ったら、まさかの生演奏付きディナータイム。ゲストが食事を楽しみながら演奏を楽しんでいます。日本でも近年メーカーさんのホスピタリティが充実してますが、ちょっとヨーロッパは突き抜けている感じです。

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 そのアウディのホスピタリティの入口には、こんな展示が。アウディRS5 DTMに積まれる2リッター直4直噴ターボです。テレビCMを観ても感じますが、ドイツメーカーは“技術力”をそのままモノで見せてくるんですよねぇ。「こんな技術があるんだからアウディすごいでしょ?」というアピールですね。

■1コーナーに陣取ったドイツ人集団に喜び

 予選からもうずっと雨で、決勝スタート時もJ SPORTSでご覧になった皆さんもご存知のとおり完全に雨模様でした。残念ながら満員のスタンド……というのは実現しませんでしたねぇ。

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 レーススタート直前、おもむろに1コーナーにやってきて貼られた横断幕にビックリ。事前にDTM側からもアナウンスされていた、今回のスーパーGTマシン参戦に合わせて開催された日本車イベントの中心グループ『REISBRENNEN』の皆さんが応援の旗を貼りに来たんです。ちなみに『REISBRENNEN』は『お米燃える』みたいな抽象的な意味だそうで。ドイツ国内の日本車ファングループなんです。

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 チームのフラッグと、ニッサン、ホンダ、トヨタ(レクサスなんですがこれはご愛敬)のフラッグを1コーナーに掲げてくれました。こちらカメラを向けると、日本人と気付いて手を振ってくれました。日本人としてホント嬉しいですし、日本メーカーの皆さんも、市販車含めぜひ彼らの熱意に応えてほしいところ。

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 レースはスタート直後、アストンマーティン・バンテージDTMのトラブルで赤旗中断に。その中断中に1コーナーのマーシャルの皆さんがポストの中のテレビ(ホントはたぶんコース映像を出すもの。ちなみに何年ぶりかで見たブラウン管でした)で観ていたのは、ブリーラムでのMotoGP。皆さんレース大好きです。マーシャルの方のひとりに「これの次のMotoGPはもてぎだろう? お前は行くのか?」と聞かれましたが、残念ながらワタクシは行きません(笑)。

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 でも今回、ドイツ滞在中に感じたのはドイツの皆さんは予想以上に日本のことを知っているし(ちょっとズレてたりもしますが)、好意的な部分を多く感じられたこと。今回のホッケンハイム戦に注目が集まっていたのもなんとなく分かる気がしました。

■11月のスーパーGT×DTM特別交流戦は必見ですよ!

 スタート前のグリッドで見かけたのは、ポール・ディ・レスタ選手と話し込むジェンソン・バトン選手。同郷で仲がいいんですよね。こういうシーンが観られるのもこのレースならではでした。

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 そんなこんなでレースも終わり、チェッカー後は3メーカーのセーフティカーが先導して1周しました。この辺の見せ方もさすが……というところです。

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 その隊列の最後を飾ったのがバトン選手のNSX-GTとロニー・クインタレッリ選手のGT-R。順位的にそうなってしまった部分もあるんですが、なんというかこれはこれでジーンときました。

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 こちらはレース後の表彰式。シリーズの表彰も行われましたが、DTMの表彰台のバックボードは電光掲示。スーパーGTではブリーラムのチャーン・インターナショナル・サーキットにもありますが、レースごとにすぐ表示を変えられるし、今後けっこう主流になるんだろうな……と思います。

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その表彰台のときに、メインストレート上のケーブルの上にはなんと人とチャンピオントロフィーが。どうやら晴れていたら、この人が綱渡りでトロフィーを持ってくる……ような感じだったみたいなんですが、残念ながら実現はせずでした。

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 レース後はメディアの前に各ドライバーが来て、自由に取材できる時間が設けられます。これも日本にはないスタイルなので新鮮でした。サッカーでもミックスゾーンがあるので、これができると取材が楽なんですよねぇ。

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 そしてご覧のとおりメディアはかなり多いです。DTM史上最高の人数だったそうで、今回のレースがいかに注目されていたかが分かります(たぶん我々日本メディアがいたのもありますが)。ちなみに、レンタカーの中で聞いていたラジオでもDTMのCMを流していて、日本メーカーの参戦もアピールされてましたからね。

 というわけで、2017年以来の訪問となったDTMホッケンハイム。実に感慨深いレースでしたが、同時に良い意味でいろいろ考えさせられるレースでもありました。取材にご協力いただいたGTアソシエイションの皆さん、日本メーカーの3チームの皆さん、温かく迎えてくださったDTMの皆さんに感謝です。11月に富士スピードウェイで行われるスーパーGT×DTM特別交流戦、間違いなく必見ですよ!



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