2019年スーパーGTシリーズ
AUTOBACS SUPER GT Round 7 SUGO GT 300km RACE レースレポート
開催日時
9月21日 土曜(予選)
9月22日 日曜(決勝)
開催サーキット
スポーツランドSUGO インターナショナルレーシングコース(1周 3.704km)
宮城県柴田郡村田町菅生6-1
#6 LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S
WAKO’S 4CR LC500
Kazuya OSHIMA
Kenta YAMASHITA
◆予選
天気:曇り
コース状況:ドライ
気温:19度(GT500クラスQ1開始時)
路面温度:25度(GT500クラスQ1開始時)
予選開始:14時33分(GT500クラスQ1開始)
前戦から中1週の慌ただしい日程で、スーパーGTは第7戦を迎えた。最終戦のひとつ前となるラウンドは東北決戦、スポーツランドSUGO戦である。このレースではウエイトハンデが獲得ドライバーズポイント×1kgの原則。
LEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sの大嶋和也&山下健太は65ポイントを獲得しているので、ハンデは65kg、そのうち17kg分が燃料流量リストリクターによる調整(1段階目)に振り返られ、48kgを実重量として積む。
シリーズランキングトップ=トップハンデでの臨戦だが、×2kgの原則で“燃リス調整”が3段階目だった前戦に比べれば、負担が軽減されたともいえる。計算上はここでタイトル獲得を決められる可能性も有してのSUGO戦。まずは曇り空のもとでの2段階ノックアウト予選で上位グリッド獲得を狙う。
#6 WAKO’S 4CR LC500
予選結果:8位(予選Q1ベストタイム:1分10秒638/山下選手)
(予選Q2ベストタイム:1分11秒303/大嶋選手)
15台が出走して、8台のQ2進出枠を争うGT500クラスのQ1。他の14台はいずれもハンデ的に自車より有利なわけだが、そこを山下は7位で突破した。
続くQ2には大嶋が出走、ポールポジションを争うここでは8位という順位にとどまるも、ハンデ状況を考えれば予選8位は堂々たる結果といえる。あとは雨予報が強い決勝でどこまで順位を上げていけるか、イコールどこまで王座に迫っていけるか、そこにチーム全体でフォーカスしていく。
◆決勝
天気:雨
コース状況:ウエット
気温:19度(スタート時)
路面温度:22度(スタート時)
決勝レース開始:14時00分
レース予定周回数:81周(約300km)
#6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也選手&山下健太選手)
決勝結果:6位(所要時間:2時間07分45秒590=80周消化/ベストラップ:1分21秒237=大嶋選手)
決勝レース直前、それまでなんとか曇りで耐えていたSUGOの上空から、ついに雨が落ちてきた。各陣営、グリッド上で難しいタイヤ選択を迫られる。大嶋が先発する#6 WAKO’S 4CR LC500は硬めのレインタイヤをチョイスして、セーフティカー先導となったスタートに8番手から臨んだ。
3周を終えるところでセーフティカーが撤収、レースが実質的に始まる。大嶋はレース序盤、7~9番手で走り、11周目に6番手へ。17周目には難所SPコーナーで64号車をパス、5番手に浮上した。
この段階でチャンピオン争い当面のライバル37号車は2番手に位置している。その37号車が27周終了時にピットへ。大嶋もその翌周にピットイン、ここでタイヤ交換はせず、給油と山下へのドライバー交代のみで#6 WAKO’S 4CR LC500はコースに復帰していく。
レースが折り返し点を迎える頃、セーフティカー導入となるアクシデントが生じた。まだドライバー交代をしていないマシンもいるなか、このとき山下は4番手。しかし44周目にリスタートとなって以降、路面状況とタイヤのマッチングがあまり良くない状況となり、山下は順位を下げていく展開になる。
チームはソフトのレインタイヤへの交換を決意。6番手に位置し、さらに下がるかもしれなかったところで47周終了時に山下をピットへと呼びこむ。9番手でコース復帰。その後、山下は前走車のピットインやコース上でのパッシングで順位を回復していき、最終的に6位でのフィニッシュとなった。
ライバル37号車は4位。ドライバーズタイトル獲得の数字的可能性は23号車にもわずかに残るが、実質的には同じレクサス勢の37号車との一騎打ちで、原則全車ノーハンデとなる最終戦もてぎへと向かう。7ポイントをリードし、決勝2位でも自力王座決定という有利な状況でいよいよ最終決戦である。
◆コメント
大嶋和也
「予選Q2ではもう少し前の順位もいけると思っていたので、8位というのはちょっと悔しい結果でしたね。ただ、今回もトップハンデでの戦いで、燃料流量リストリクターの調整もあったなかで決勝6位に入り、最終戦に決勝2位でも自力王座獲得という状況で向かえるので、最低限の目標はクリアできたと思います。最終戦はノーハンデ、久々に“燃リス調整”がない状態で走れるのも楽しみですね。優勝とタイトルを目指して頑張ります」
山下健太
「タイヤ交換したあと、思ったほどにはタイムが上がらずに苦しい局面もあったりしましたけど、そういうところからも挽回してここまで来れたことで(チーム全体として)自信がついたと思います。37号車に対し、ちょっと余裕をもったポイント差で最終戦にいけることも良かったと思っています。ただ、相手もしぶといですから、最後まで気を抜かずに戦わないといけないとも実感しています。最終戦もいつも通りしっかり戦って王座を狙います」
阿部和也エンジニア
「今回はハンデ係数がドライバーズポイント×1kgだったとはいえ、相変わらずのトップハンデで戦ったなか、ドライでのパフォーマンスは一定のレベルにあったので(最終戦に向けても)大きな問題はないと考えています。シーズンを通して自分たちがやってきたことをさらに進めて戦っていきたいと思います」
脇阪寿一監督
「ここ数戦ずっと厳しいハンデ状態にありながらも、我々は常に上位で走れています。それを考えれば、原則全車ノーハンデとなる最終戦もてぎ、必然的にもっと前でレースができると思いますし、やはり我々と37号車がそこで(トップとタイトルを争って)走ることになるだろうとも意識するところです。その37号車に対して7点リード、もちろん油断するわけではありませんが、2位でもドライバーズタイトルを獲れる状況で最終戦に向かえることは大きいと思います」
「前戦オートポリスで差を詰められた段階では少しどんよりしたところもチームにあったんですが、今はもうチーム全体が『いける』という気持ちにもなれましたので、今回のSUGO戦は100点でしょう。最終戦でチャンピオンを獲りたいと思います」
◆シリーズランキング
大嶋和也&山下健太:1位/70ポイント
チーム部門:1位/88ポイント
from LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート
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