2019年のスーパーGTは6月29日、タイ・ブリーラムにあるチャン・インターナショナル・サーキットで第4戦の公式予選が行われ、スーパーGT GT300クラスはHOPPY 86 MCがコースレコードを塗り替え、2戦連続のポールポジションを獲得した。
DTMドイツ・ツーリングカー選手権との交流戦を除いたシリーズ戦としては、2019年シーズン唯一の海外ラウンドとなる第4戦タイ。ノックアウト形式の公式予選は現地15時、日本時間で17時にスタートを迎えた。
公式予選は依然としてドライコンディションだが、午前中の公式練習時よりも雲の多い状況でスタートを迎えた。スタート時点での気温は33度、路面温度40度、湿度52%だ。
■Q1:公式練習5番手のarto RC F GT3がQ1敗退の憂き目
セッション開始と同時に各車ともコースインしていく。SUBARU BRZ R&D SPORTだけはミッション交換と思われる作業のため序盤はピットに留まっていたが、後にコースインしている。
また、セッション中盤には埼玉トヨペットGB マークX MCが3コーナー立ち上がりのイン側でマシンを止める場面もあったが、こちらも走行を再開した。
Q1はセッション残り2分を切ったところでアタックが本格化。この時点ではリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rが1分32秒906で暫定トップ、2番手にエヴァRT初号機 X Works GT-R、3番手にD’station Vantage GT3が続く形に。
チェッカー間際になっても上位陣に大きな変動はなかったものの、カットラインを争うチームのタイム更新が激化。各車とも次々と自己ベストを更新していき、Q1序盤をピットで過ごしたSUBARU BRZ R&D SPORTが11番手でQ1通過を果たした一方、公式練習で5番手タイムと好調だったarto RC F GT3が22番手でQ1敗退となった。
結局、Q1のトップはリアライズ GT-Rで変わらず。2番手にエヴァRT初号機 GT-R、3番手にGAINER TANAX triple a GT-RとニッサンGT-RニスモGT3勢がトップ3を占める形となった。
■Q2:HOPPY 86の松井孝允、自身が持つレコード塗り替えリアライズGT-Rを上回る
GT500のQ1とインターバルを挟み、ポールポジションを決めるQ2は現地15時45分にスタート。このころにはサーキット上空を覆っていた雲もなくなり、青空が広がるコンディションに変化している。
セッションスタートとともに、まずはT-DASH ランボルギーニ GT3が先行してコースイン。それにModulo KENWOOD NSX GT3やSYNTIUM LMcorsa RC F GT3など、ライバル車が続いていく。
チェッカーまで残り5分を切ると、各車のアタックが本格化。まずはARTA NSX GT3が1分32秒750でトップにつけるが、その直後にHOPPY 86 MCが1分32秒204までタイムを削ってトツプに浮上した。
するとセッション残り2分40秒を切ったころ、このタイで好調ぶりを発揮しているリアライズGT-Rがコースレコードを上回る1分32秒057を記録してトップに。しかし、その直後に松井孝允がアタッカーを務めるHOPPY 86が1分31秒839までタイムを縮め、ふたたびトップの座を奪っていった。
最終的に、この松井が記録した新レコードタイムを上回るドライバーは現れず。HOPPY 86が第3戦鈴鹿に続く2戦連続2度目、タイでは2016年第7戦以来となるポールポジションを奪ってみせた。
HOPPY 86に続く2番手は平峰一貴がアタッカーを務めたリアライズGT-R、3番手はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのD’station Vantage GT3、以下、GAINER TANAX GT-R、ARTA NSX GT3と続いた。
自身が持つレコードタイムを塗り替えた松井は「コースレコード更新はうれしいですし、クルマ、タイヤも進化しているので、そのおかげだと思います」と喜びを語っている。
チャン・インターナショナル・サーキットを得意とする松井が渾身のアタックをみせたHOPPY 86のポール獲得となった第4戦タイの予選。ただ、後方にはレースでのバトルに強いFIA-GT3勢が控えており、決勝レースは一筋縄ではいきそうにない。酷暑のタイでつちやエンジニアリングが“伝家の宝刀”であるタイヤ戦略をどう駆使してくるかがポイントだろう。
66周で争われる決勝レースは6月30日(日)の現地15時、日本時間17時にスタートする。
from スーパーGT第4戦タイ:GT300はHOPPY 86松井孝允がレコード更新で2戦連続のポール獲得
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