ホンダ陣営で一番の安定感を見せるKEIHIN。塚越の今季からの左足ブレーキで次戦、第3戦鈴鹿に高まる期待

 ひと昔前のホンダ陣営では、ドライバーの半数以上が右足ブレーキだったが、最近は左足派が増えてきている。KEIHIN NSX-GT塚越広大はもともと右足だったが、スーパーGTでは今季から左足だ。「そのほうが曲がりやすいから」という理由らしい。

 今年の相棒のベルトラン・バゲットは左足で踏み、その力は強め。塚越は弱めの踏力で進入するタイプだが、バゲットに合わせて強く踏んでいるという。そうすることで、マシンのセットに違いが出ないようにするためだ。

 GT500のドライバーともなれば、そのドライビングスキルにおいて大きな差はない。だが、細かい部分での微調整はあったほうがいいようで、KEIHIN NSX-GTはいまのところそれがうまくはまっている。

 スーパーGT第2戦富士の予選ではKEIHIN NSX-GTはホンダ勢トップの6番手。それも、アタックラップの最終コーナーでギヤトラブルが発生し、コンマ3~4秒程度失った状態での予選結果だ。それがなければ少なくとも3番手あたりまで行けた可能性が高い。

 前戦岡山では「接触がなければ、いずれ17号車(KEIHIN NSX-GT)が1号車(RAYBRIG NSX-GT)を抜いていた」と見る関係者は多く、ホンダ勢のなかでの安定感は一番かもしれない。17号車の田坂泰啓エンジニアは「富士は苦手」と笑うのだが、それでこの結果なら、次戦鈴鹿は……と、期待感は高まっている。



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