LEXUS TEAM WedsSport BANDOH スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

2017 AUTO BACS SUPER GT Round 3「SUZUKA GT300km FAN FESTIVAL」

■開催日 予選5月19日(土) 決勝5月20日(木)
■開催地 鈴鹿サーキット
■入場者数 予選20,000人 決勝33,000人

第2戦から2週間が経ち、SUPER GT 第3戦が鈴鹿サーキットで開催された。昨年までの1000km耐久レースと異なり、300kmのスプリントレース。事前の合同テストでは9番手と結果は良くなかったが昨年の1000kmは予選2番手と相性も悪くない。

昨年は表彰台まで後1歩の4位でチェッカーを受けた為、今年は昨年以上の成績を残すために練習走行から気合が入っていた。

■予選 5月19日(土)【9位】
公式予選 天候:晴 | コース:ドライ |
気温/路面温度 GT500 開始21℃/32℃、GT500終了 18℃/28℃

1000kmから300kmになった事、8月から5月になった事、DTM既定の車輌では始めての事ばかりで未知なスプリントレース鈴鹿300km。富士のリベンジをと誓い、チーム一丸となって鈴鹿に望んだ。未明までの雨も上がり気温は22℃、路面温度は28℃と想定していた温度より涼しかった。国本選手がセット確認の為、コースイン。マシンバランスはかなり厳しいとドライバーからのコメント。トラフィックなどがあったがまだまだ煮詰める所もあり、再び確認。赤旗で中断したタイミングで山下選手にドライバーチェンジ。山下選手にもマシンバランスを確認してもらったが、まだまだ煮詰める所があり、アジャストを開始する。GT500の占有は山下選手がアタックするが14番手と言うタイムでまだまだマシンの課題が残るフリー走行となった。

Q1担当は山下選手。横浜ゴムは今回他メーカーに比べて抜群にウォームアップが良い。

他車続々とコースインする中、ピットで待機し山下選手は残り7分でコースイン。3周目、コースレコードを上回る1分45秒934を叩き出し、6番手を獲得するが、その後アタックしていた64号車、1号車、17号車がタイムを更新してコンマ1秒の差で9番手になってしまう。Q2には進む事は出来なかったが練習走行よりマシンのバランスは良くなったとコメントをもらった。しかし、明日の決勝は満タンスタートなので明日の20分間のウォームアップ走行で少しアジャストして走行するようにランプランを立てた。

Q2では想定外のタイムをHONDA勢が叩き出し、スプリントレースの予兆を示した。

ポールは8号車、2番手100号車、3番手17号車でTOP3をホンダ勢が独占した。

19号車は9番手、レクサス勢3番手で予選を終えた。

■決勝 5月20日(日)【13位】
決勝レース 天候:晴 | コース:ドライ |
気温/路面温度 スタート時:21℃/34℃>20周時点:26℃/38℃>40周時点:26℃/36℃

前日の強風は止み、空は晴れ、気温21℃、路面34℃のコンディションとなった。サーキットのシステムトラブルで走行開始が遅れた為、セカンドスティントの路面温度は下がると読んでいた。マシンバランスはまだ改善しないと行けなかったが、決勝への準備を無事に終え、グリッドに向かった。

昨日の予選に続いて、決勝も晴れ渡った天候で開催となった第三戦 鈴鹿。

計器トラブルの為、スタートが40分ディレイとなり、3時20分からのスタートとなる。

昨日の予選では、全車がコースレコードを上回るタイムを出し、高速バトルへ変貌した鈴鹿ラウンド。表彰台の頂点に立つのは何処のチームか。

警察車両によるパレードラップ、パレードラップスタート前、山下選手からモニター表示が消えてスタート出来ないと無線が入る。PIT内は騒然した。メカニックが冷静に手順を説明して無事にスタートが出来る状態になった。1周のフォーメーションラップを経てレースがスタート。スタートドライバーは山下選手。9番手からのスタートは混乱無く進み、19号車は9番手のままレースを進むこととなる。各車大きく順位の変動が無い中、19号車は6周目でも変わらず9番手走行だが、後ろの38号車の姿が大きくなってきた。7周目からの300クラスを抜くにあたり38号車との差が無くなり、バトル状態となるが、8周目、38号車が抜きに掛かりオーバーテイク。19号車は一つ順位を落としてしてしまう。その後、38号車を再びパスするが再びパスされてしまう。

更に前の7番手争いの64,36号車に38号車が、そして19号車以下15番手までの車も追いつき、300クラスとの混雑の中、7番手争いが激化していく。その中、12周のヘアピンで23号車がアウトから19号車をパスし、更にスプーンで6号車にパスされて12位まで落ちてしまう。しかし、後続からの突き上げは更に激しくなる。

14周目に39号車がデグナー出口でコースアウト、ストップしてしまった影響で15周目にSCが入る。19号車先頭での24、3号車との12番手争いも一時中断し、SC先頭でのセーフティカーランを重ねていく。隊列を整え、19周目に再スタート。と同時に周回の1/3をクリアした為か、500/300クラス数台がピットに入る。19号車もピットに入り、タイヤ、ドライバー交代してチームはコースに暫定13番手で送り出す。

再開1周目で他のチームもピットに入る中、早めのピットインをした19号車が、アウトラップの車を抜きに掛かり、23周目には暫定10番手(ピットイン組としては2番手)まで順位を回復していった。

24周目のデグナーで16号車がコースアウト、ウオールに突っ込む形と成り、それを皮切りに、ピットに入ってないチームがピットに入り始め、順位が目まぐるしく入れ替わる。

30周目にトップだった36号車がピットインして、500クラスの全ての車がピットインを終了。19号車は9番手まで順位を回復し、さらに36号車のピットの間に順位を上げて8番手、6号車がドライブスルーペナルティにて順位を落とすと、7番手に上がる。

30周目からの19号車を先頭として、3、38号車との8番手争いが勃発。特に8番手の3号車との差は1秒未満の激しい争いとなる。

38周目に17号車がドライブスルーペナルティ消化の為順位を落とし、19号車は順位が一つ上がり6番手。だが、41周目には更に36号車も加わり、4台の6番手争いが激化するが、41周目に19号車は後続の3台にパスされ、9番手に落ちてしまう。残り10周で24,64号車にもパスされ11番手まで順位を落ちてしまった。残り7周で後続の17,6号車とのギャップは1秒の差も無い。11番手争いは残り5周で17号車に、更に残り4周で6号車にパスされて19号車は13番手までに落ちてしまった。だが、そのまま周回を重ね、国本選手は19号車をゴールまで持っていき、13位にてチェッカーを受けました。

レースはポールスタートの8号車が緒戦から引き放しにかかり、SCが入ってマージンが無くなるものの、再開後も一度も先頭を譲らず、更に終盤には後続の100号車とのトップ争いが激化するものも、結果はポールトゥウィンで優勝。以下100号車、1号車となりました。想定していた結果と違く、反省点も沢山ありますがポジティブな所も沢山あるので次につなげて行きたいと思います。

残念な結果となりましたが、次戦のタイランドには優勝を目指して爆走していきます。
皆様のご声援、誠にありがとうございました。

■国本選手コメント

前戦の富士でタイヤのトラブルによりポイント獲得が出来ませんでしたので、今回その対策を施したタイヤを持ち込みました。

フリー走行で対策品の2種類のコンパウンド違いのタイヤをテストし、セッティングを予選に向けて進めて行きました。

Q1は山下選手が走りました。ぼくの応援と山下選手の良いアタックで今までのテストを上回るタイムでしたが、NSXの驚異的なタイムに歯が立たず残念ながら9番手となりました。

決勝は山下選手からスタートし14周目でSCが入り、18周目にピットに入り後半スティントを担当しました。

ウォームアップがとても良く、一時3番手まで順位を上げることができましたが、中盤からはタイヤのグリップダウンが大きくペースが悪くなってしまい順位を落とし13位でレースを終えました。

非常に厳しいレースとなり残念ですが、次戦に向けてしっかりと準備をして改善していきます。

応援ありがとうございました。タイは横浜ゴムとのマッチングも良いので期待してください。

■山下選手コメント

・予選
練習走行から感触は良くありませんでしたが、国本選手やチームの皆様に車を良い方向へ修正して頂いて、予選はそれなりのグリップを得ることが出来ました。アタック自体も1周まとまりましたが、コンマ1秒足りずQ2には進むことが出来ませんでした。コンマ1秒というとドライバーでどうにかできる範囲なので、悔しい思いです。

・決勝
今回のヨコハマタイヤはウォームアップが良かったため、スタートから狙っていましたが、うまく阻まれポジションアップは出来ませんでした。その後すぐ、想像以上にタイヤの状況が厳しくなり、防戦一方のレースになってしまったことや、国本選手のスティントが長くなってしまったこと、全体的に厳しい展開になってしまい悔しいです。ただポジティブな面もあったので、次戦以降に繋げたいと思います。応援ありがとうございました。

■織戸学 エグゼクティブアドバイザーコメント

前回の富士の流れから鈴鹿は厳しいレースが予想されたが、プラクティスから予選までの流れは順調に思われた。
今回の鈴鹿のHONDA勢の速さは想像以上の速さがあった。

・Q1予選は山下選手
もう少しのところでQ2進出を逃してしまったが、山下選手の出したタイムは素晴らしいタイムだったと感じる。

・決勝
前回の富士でのトラブルを回避するために車両、タイヤとのデータ取りにも集中。9番より順調に周回を重ねたように見えるが、スタートドライバーの山下選手は、厳しくなるタイヤを労わりながら後続車両を抑えてくれた。

やはりタイヤのグリップダウンは厳しそうだった。

タイミング良くSCが入り、いち早くドライバー交換へ、ピットワークも完璧に最短時間で終了しコースへ戻り国元選手のアウトラップも素晴らしく一時はトップも見える6番まで順位まで戻し、次々とピットアウトしてくる車両もかわしてくれた。なんとかこのまま周回を重ねたかったが、やはり後半に向けてのグリップダウンは厳しかった。

とてもチームにとってもドライバーにとっても辛いレースになってしまったがレース後のミーティングで、チームもYOKOHAMAも得意のタイに向けての方向性、良い方向に流れてくれることが予想される。

応援してくださる皆様、ありがとうございました。

■坂東正敬監督コメント

ドライバーには本当に申し訳ない。

予選は9番手。ドライバーのミスはない。今の状況を確認は出来たが、他メーカーの速さがとても目立った予選だった。

決勝は山下選手のスティントは52周の半分は走ってもらう予定だったが、パフォーマンス不足だった。ピットに関してはとても早かったと思う。

国本選手は34周走らないと行けなかったが、やはり僕が想定していたタイムより、周りのペースがとても速かった。

後半スティントのタイヤは僕が選択した。

勝負したつもりだったが勝負させてあげられなかった。本当にスポンサー、ファン、ドライバーには申し訳ない気持ちでいっぱいです。データは取れたのでこのデータを分析して、
テストで確認して2016年の再来をタイで実現できるように頑張ります。

本当にすみません。今後とも応援宜しくお願いします。

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