First Drive: 【試乗記】レースで表彰台に立てることがイメージできる! 「スズキ 2017 RM-Z250/450」:青木タカオ

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SUZUKI 2017 RM-Z250&450
スズキの2017年モデルの競技用モトクロッサー「RM-Z250/450」の去年からの変更点はカラーチェンジのみ。しかしスズキは今年も、一部専門誌向けのメディア試乗会を今年もあえて開催した。というのも、フルモデルチェンジを果たしたときにおこなった昨年のプレスローンチ(ボクも参加させていただいた)が、雨によるマディコンディションでしっかりとした評価ができなかったため、「より良いコンディションでもういちど乗っていただきたい」というスズキとメディアサイドの要望が一致し、昨年と同じオフロードヴィレッジ(埼玉県川越市)にてテストライドすることが実現したからだ。

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会場に着くと、相変わらずピリッと気が引き締まる思い。これは公道向けモデルではなく、勝つために開発したコンペティションモデルだから、開発陣をはじめメカニックさんらがまるでモトクロス・ワークスチームのごとき待機していて、我々の意見、要望を聞き逃すまいと体制を整え待っていてくれている。

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そんな真剣な試乗会だから、呼ばれているメディアもオフロード専門誌の敏腕テストライダーたちばかり。みなさんモトクロス全日本選手権を走った経験のある元国際A級のトップライダーらで、そんな強者揃いのメンバーに混ざって、モトクロスを休日に楽しむ程度のサンデーライダーの自分が参加するなんて、なんと身の程しらずか......。オシッコをチビリそうになりながらの試乗となったことを、まず報告しておこう。

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とはいえ、そんな自分に声をかけてくれるスズキ二輪の広報ご担当は「実際に買っていただくのはノービスであったり、青木さんのようなサンデーライダーも多くいらっしゃいますから、そういった方々にも乗っていただきたい......」と言ってくれるから、それならばとノコノコと参加させていただき、モトクロスライダー底辺からのレポートをここに記事にさせていただく次第だ。「オマエごときに何がわかる」とお怒りの声が早くも聞こえそうだが、どうかご了承いただきたい。

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まず「RM-Z250」から乗った。今年もメカニックさんが1Gを即座に計測し、プリロード調整、サグ出しといった初期セッティングをやってくれ、さらにレバーの角度など好みも細かく聞いてくれる。「なにか言わなくちゃ......」と舞い上がったボクは「たぶんですが、ノーマルセッティングのままだと足まわりにしっかり負荷をかけられないと思いますので、前後サスペンションの減衰は抜く方向にお願いします」とオーダーしてみることに......。もちろんすぐさま対応してくれ、初期荷重からしなやかに動くサスペンションを感じつつコースインした。

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ちなみに250のフロントフォークにはKYB製の「PSF2(ニューマチック・スプリング・フォーク2)エアサスペンション」が備わっていて、調整はエアポンプを使ってエア圧でおこなう。減衰力は伸側の低速域と高速域、そして圧側を調整可能とする。金属バネのフロントフォークとくらべても違和感は一切なく、エアサスだということはライドフィールでは言われても分からない。

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当たり前のことだが、そこにいるみんながボクの走りに注目している。RM-Zの開発やテストに関わったスズキの精鋭たちだ。それはもう緊張するのなんのって......。それと同時に「スイマセン、ボクのようなヘタレが乗ってしまいまして......」と申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

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しかしコースに飛び出していくと、乗りやすくて走るのが面白い。跨った瞬間は冷静さを欠いて何も感じられなかったが、こうして走ってみると車体はスリムでコンパクトだし、とても身のこなしが軽い。コーナリングではスッと車体がバンクし、出口へと自然に向きが変わっていく。トラクションがしっかりかかって、アクセルを臆せず開けていけるから、「もう少しハードに攻め込んでみよう」と、どんどんチャレンジしていけた。

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初期荷重からフロントフォークがしなやかに動き、路面をしっかり追従してくれるからコーナーの入口で急制動をしても、ブレーキングギャップなどで弾かれることはないし、コーナーとコーナーを繋ぐ短い区間をパーシャルで走っているときもサスペンションがしっかり働いているのが分かる。
リズムセクションも軽快にクリアでき、国際A級のようなビッグジャンプはもちろん無理だが、それなりに狙ったどおりの距離をキッチリ跳べて、空中や着地でバランスを崩してヒヤリとすることもない。サスペンションがフルボトムするようなことはボクのレベルでは到底なく、ストローク量はタップリ余裕があるのは言うまでもない。

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フープスでフロントを谷に落としてもしっかり踏ん張ってくれ、何事もなかったかのように車体の姿勢を取り戻す。サスペンションの動きがいいのと同時にスロットルレスポンスが鋭いから、バランスを崩してもすぐに体勢を立て直すことができる。フープスを走っていると、目まぐるしく小さなコブが自分に襲いかかってくるような錯覚を覚えるが、太いトルクと強靱な車体でそんな難敵らを弾き返し、グイグイ乗り越えていける感覚だ。

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【試乗記】レースで表彰台に立てることがイメージできる! 「スズキ 2017 RM-Z250/450」:青木タカオ originally appeared on Autoblog Japan on Tue, 27 Sep 2016 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.

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