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ダンッ、ダダダンッ、ダダダンッ、ダダダンッ。ミニバン大国ニッポン。常に激しい販売競争と進化を続ける国産勢のなかでマイペースな歩みを見せる「ルノー カングー」が、新たに6速EDC(エフィシエント デュアル クラッチ)という武器を手に入れ、走行性能面での洗練ぶりを前進させた。
カングー「ZEN(ゼン)」では1.2Lターボ+6MTに加え、新たに6速EDCが選べるようになった。またシンプルな装備で価格を抑えた「アクティフ」は1.2L直噴ターボ+6MTのみが組み合わされる。どちらのモデルでも6MTが選べるというのがルノーらしくまたカングーらしさでもある。さらに実用上、より動力面でのタフさや使い勝手を相変わらず求めたいという方向けに価格面も配慮した1.6L+4ATの「ZEN(ゼン)」も継続販売されるというのもマルチなユーティリティを持つカングーらしい。
2009年に日本市場に登場した第二世代となるカングー2は、先代に比べボディサイズが拡大し5ナンバーから3ナンバーに。以降、2014年には搭載エンジンに1.2L直噴ターボが加わり、トランスミッションは4ATのほかMTの存在も欠かさないカングーは5MT 6MTへと多段化が一足先に進んだ。内外装のリフレッシュも度々行い、新たなカラーバリエーションでも人々の心をくすぐり続け、すでに販売は終了しているものの新型では"ビボップ"という後席以降がオープンになるショートホイールベースモデルなども登場したという背景を持つ。
カングーがマイペースに写るのは、諸外国の肩に力の入った先進性への執着もどこ吹く風、と言わんばかりに独自の立ち位置が日本では出来上がっていると思うからだ。そもそもカングーは商用車としての使命を持って誕生している。欧州では4タイプのボディバリエーションと、商用としての多彩かつフレキシブルなアレンジを武器に、その方面でのシェアは仏で6割、欧州ではナンバー1の人気モデルなのだそうだ。つまり初めからファミリーミニバンとして世に生を受けた日本のソレらとは生い立ちが違うと言ってしまえばそのマイペースぶりも理解の範疇だろうか。むしろ日本での支持のされ方は特異らしい。イカついマスクやエアロを纏い、メーカーは最新技術のみならずカユいところに手が届くほどの装備の数々にも少しも気を抜けない日本のミニバン。それに対し広いスペースにシンプルな装備と動力を持つカングー。なのに何かと比べてそれ以上とも以下とも思わずにいられ、なんだか文句もないカングーは、競争よりも共創の精神がオーナーたちの心を豊かにしてくれる、そんな印象がある。果たしてカングーは初代モデルが2002年に日本で登場して以来、堅実にファンを増やすルノー・ジャポンの主力モデルとなっている。
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【試乗記】ルノー カングー、堅実にファンを増やすルノー・ジャポンの主力モデル:飯田裕子 originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 26 Aug 2016 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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