スーパーGT 2020年 第2戦 富士 たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE
GRスープラが2-3-4位フィニッシュ
関口/フェネストラズ組が2位、大嶋/坪井組が3位で連続表彰台獲得
富士スピードウェイでスーパーGTの第2戦が行われ、関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組 au TOM’S GR Supra 36号車が2位、大嶋和也/坪井翔組 WAKO’S 4CR GR Supra 14号車が3位と開幕に続いて連続表彰台を獲得。平川亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S GR Supra 37号車が4位で続き、GRスープラは2-3-4位フィニッシュを果たしました。
スーパーGT第2戦『たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE』が8月8日(土)、9日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
GRスープラのデビュー戦をトップ5独占という好結果で終えた開幕戦から3週間、第2戦も同じ富士スピードウェイが舞台となります。前戦同様無観客で、スタッフの感染防止対策を充分に実施した上での開催ですが、今大会は通常と同じく、土曜日に予選、日曜日に決勝というスケジュールで行われました。
今大会も、外国人の入国制限の影響でDENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車のレギュラードライバー、ヘイキ・コバライネンは欠場。代わりのドライバーには、GT300クラスに参戦中の阪口晴南が抜擢されました。阪口が乗るはずだったK-tunes RC F GT3 96号車はベテランの脇阪薫一が新田守男と組みます。
また、開幕戦を欠場したarto RC F GT3 35号車は今大会より参戦しますが、レギュラードライバーが入国できず、代わりに佐々木雅弘/堤優威が今大会のドライバーを務めます。
予選
8日(土)、路面は完全なドライですがやや重めの雲が空を覆い、気温は28度、路面温度39度というコンディションで午後2時30分よりノックアウト方式で予選が行われました。10分間で競われるGT500クラスのQ1は、全15台中上位8台がQ2へと進出。各車充分にタイヤを暖め、残り3分を切ったあたりから本格アタックを開始しました。
まず1分28秒台に入れた後、ラストラップのアタックでさらにタイムアップ。最後の最後に大きくタイムを更新した中山雄一の39号車が2番手タイムをマーク。フェネストラズの36号車が4番手、大嶋の14号車が6番手でQ2進出を決めました。
一方で、前戦勝利を挙げた平川の37号車と石浦宏明のZENT GR Supra 38号車は、8番手と僅か0.1秒差で10、11番手となりQ2進出ならず。宮田莉朋のWedsSport ADVAN GR Supra 19号車も14番手でスターティンググリッドが決定しました。
Q2もセッション終盤のアタック合戦となりましたが、ここで好走を見せたのが、39号車の阪口晴南。今大会、初めてGT500をドライブしたにもかかわらず、GRスープラ勢の最上位となる3番手タイムをマークしました。3番手から8番手までがコンマ3秒の中に入る僅差の予選で、関口の36号車が6番手、坪井の14号車が8番手につけ、決勝に臨むこととなりました。
GT300クラスは、前戦同様、Q1は2グループに分けて実施。それぞれの組ごとに上位8台がQ2へと進出します。A組ではプリウスPHV勢が速さを見せ、中山友貴のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車が3番手、織戸学のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車が6番手。
また、開幕戦でデビューウインを飾り、GT300クラスのみの規則である獲得ポイント×3kgという重いウエイトハンデを科された埼玉トヨペットGB GR Supra GT 52号車も吉田広樹のアタックで7番手に滑り込み、Q2進出。LEXUS RC F GT3勢は苦戦し、吉本大樹のSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が12番手、新田の96号車が13番手でQ1敗退となりました。
Q1のB組では、スーパーGTデビュー2戦目の三宅淳詞が駆る244号車と、デビュー戦となる堤の35号車という、フレッシュな2人が駆るLEXUS RC F GT3が出走。好走を見せた244号車は、僅か0.07秒差で9番手敗退かと思われましたが、その後上位車両の走路外走行によるタイム抹消があり、8番手へ浮上。スーパーGT参戦2戦目にしてQ2進出を果たしました。35号車は11番手で惜しくもQ2進出を逃しました。
Q2ではウエイトハンデをものともせぬ走りを見せた52号車が川合孝汰のアタックで9番手グリッドを確保。久保凜太郎が担当した244号車は12番手。永井宏明の30号車が13番手、嵯峨宏紀がドライブした31号車はトラブルに見舞われ、16番手グリッドとなりました。
決勝
9日(日)は、空は明るいものの薄い雲がかかり、気温29度、路面温度42度というコンディションの下、午後1時に66周で争われる決勝レースのスタートが切られました。中山雄一がスタートを務めた2列目3番手スタートの39号車は、ひとつポジションを落とし4番手で1周目を終了。逆に6番手スタートからひとつポジションを上げた36号車のフェネストラズがこの39号車に迫る展開。
その後方では10番手から一気に7番手へとジャンプアップを果たしたキャシディの37号車と、14号車の大嶋がライバルと激しく順位を争う序盤戦となりました。8周目にGRスープラ勢最上位の4番手に上がった36号車のフェネストラズは、さらに前車を猛追、再三にわたってのバトルを繰り広げた末に、24周目にようやくこれをパス。3番手へと浮上しました。
中盤、各車ピットへ向かいドライバー交代。36号車は3番手を争うライバルと同時にピットインし、テール・トゥ・ノーズ状態でアウトラップも猛追を受けましたが、なんとか凌ぎ切り、3番手をキープ。36周目、大差をつけて逃げていたトップ2台が首位を争うなかで、1台がスピン。これで36号車は2番手へ。他の車両もひとつずつ順位を上げました。
全車がピット作業を終えた時点で関口の36号車が2番手、坪井へと交代した14号車が4番手、平川の37号車が5番手につけると、14号車と37号車は3番手の車両を猛追。42周目のダンロップコーナー進入で14号車坪井が鋭いブレーキングを見せ、インをついて3番手へと浮上すると、立ち上がりでの隙を突き37号車平川も続く4番手へ。これでGRスープラが2-3-4位体制となりました。
終盤、2番手を行く36号車関口はペースを上げ、20秒以上あった首位との差を一時は14秒ほどにまで詰めましたが、追い上げもそこまで。36号車が2位、14号車が3位でフィニッシュし、2台は開幕戦に続き連続表彰台を獲得しました。
開幕戦優勝の37号車は4位に入り、GRスープラは2-3-4位フィニッシュ。GT500デビュー戦となった阪口晴南が健闘を見せた39号車は6位で見事ポイント獲得。38号車が7位に入りました。この結果、ドライバーズランキングでは2戦連続2位の36号車が首位、37号車が1点差の2位につけています。
GT300クラスでは、9番手スタートの52号車が、ライバルとの激しいバトルで徐々にポジションを上げていき、6位でフィニッシュ。デビュー2戦目の244号車は13位、31号車が14位、24番手から追い上げた60号車が16位フィニッシュ。30号車が17位、96号車も23位で完走を果たしました。
ドライバーコメント
au TOM’S GR Supra 36号車 ドライバー 関口雄飛
「6番手スタートから、前半担当のサッシャが実質3位まで順位を上げてくれました。アウトラップではGT300車両などの巡り合わせが悪く、ライバルに突かれる場面もありましたが、落ち着いて対処でき、そこからはウエイトを積みながらもトヨタ勢では一番速いペースで走れたので、自信に繋がりました」
「これで次戦は燃料リストリクター規制が入ることになるんですが、36号車は例年シーズン中盤に周りが重くなってから勝ってタイトル争いをしているので、戦い方が分からないので色々情報収集して最善を尽くしたいと思います。次戦鈴鹿は厳しくなるのは分かっていますが、ペースは悪くないし、スーパーGTは10位までポイントを獲得できるので、1ポイントでも取れるように、シングルを狙っていきます。感触はいいですし、自信はあります」
au TOM’S GR Supra 36号車 ドライバー サッシャ・フェネストラズ
「今日の結果には満足しています。トヨタやチームも素晴らしい仕事をしてくれました。今季ここまでの2戦はうまく行っていると思います。今日は30kgのハンデウエイトを搭載していたのでやや難しいレースでしたが、できる限りの結果を出せたと思います。次の鈴鹿はさらに大変になるでしょうが、次戦もベストを尽くします」
from TOYOTA GAZOO Racing 2020スーパーGT第2戦富士 レースレポート
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