2020 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE
第3戦 鈴鹿サーキット
ZENT GR Supra
#38 立川祐路/石浦宏明
◆8月22日(土) QUALIFY
公式予選結果 3位
8月8日(土)〜9日(日)に行われた第2戦富士では、7位でチェッカーを受けポイントを獲得したものの、得意なはずの富士スピードウェイでトップ争いをできる速さはなく、チーム全員が沈痛な面持ちとなっていたTGR TEAM ZENT CERUMO。しかし、この経験を糧に這い上がらなければならない。チームはわずか2週間というインターバルを経て、鈴鹿サーキットでの第3戦を迎えた。
TGR TEAM ZENT CERUMOはこの2週間の間にミーティングを行い、ZENT GR Supraのセットアップの方向性を見出した。第3戦の舞台となる鈴鹿サーキットは、ここまで2戦の舞台である富士スピードウェイとはまったく性格が異なる。また、富士でいまひとつだったフィーリングを改良するべく、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の3月に岡山国際サーキットで行われた公式テストのセッティングをベースとにしたものに変更した。このテストでZENT GR Supraは非常にいいフィーリングだったのだ。
当然3月の岡山と、気温30℃以上にもなった8月22日(土)の鈴鹿では、まったく気候も異なる。午前10時からスタートした公式練習へ向け、ZENT GR Supraはまずはいつもどおり立川祐路がステアリングを握りコースイン。3〜5周ほどをこなしながらフィーリングを確認し、4周目に1分48秒882というベストタイムを記録。16周をこなし石浦宏明に交代した。
石浦も同様にアウト〜インを繰り返しながら、15周を走行する。GT500クラスの専有走行の時間には1分47秒696というタイムをマークし、ZENT GR Supraは3番手で公式練習を終えた。また、直後には2021年の導入を目指すフルコースイエロー(FCY)の練習も立川がこなしている。
午前の段階でベストタイムが指し示すとおり、ZENT GR Supraのフィーリングは非常に良好。チームの表情も明るくなりはじめていた。この鈴鹿はオーバーテイクがしづらいコースで、予選順位も重要になる。ZENT GR Supraは午後の公式予選での好結果を目指した。
公式予選Q1を担当したのは石浦。残り時間7分を切ってコースインした石浦は、しっかりとタイヤに熱を入れながら2周目にアタックラップに入っていく。チャレンジングな鈴鹿で叩き出したタイムは1分46秒631。石浦は見事Q1の3番手につけ、Q2の立川に繋いだ。ZENT GR Supraのフィーリングも引き続き良好だ。
GT300クラスのQ2をはさみスタートしたGT500クラスのQ2。立川は午前にアタックラップのシミュレーションは行っていないこともあり、ほんのわずかなマージンを保ってアタックを行っていく。ここで立川は1分46秒769というタイムをマークし、見事2列目3番手を獲得してみせた。
立川は「2番手にはいけたかも」とややアタックを悔やんだが、それでも3番手は勝利を狙うに十分な位置。ポールポジションを獲得した#64 NSX-GT、2番手につけた#23 GT-Rとはタイヤも異なっており、展開次第では勝利を手にすることもできるだろう。悔しい結果に終わった2戦の借りを返す準備は整った。TGR TEAM ZENT CERUMOは好結果を目指し、8月23日(日)の決勝レースに挑む。
ドライバー/立川祐路
「前戦厳しい戦いを強いられたので、あの後ミーティングを行い修正を行ってきました。6月の公式テストの後から、クルマが中途半端な状態になってしまっていたので、3月の岡山テストで得られたいいデータを活かし今回持ち込んでいます。このフィーリングが良く、午前から順調に一日をこなすことができました。しっかりと戦える状態になっていると思います。予選では、自分がもう少し攻めたかったかな……という気持ちはありますが、そのぶん明日はさらに上を目指して頑張りたいと思っていますし、笑って終われるような結果を残したいですね」
ドライバー/石浦宏明
「前戦までレースペースが上がらない状況もあったので、今回はエンジニアがしっかり見直して持ち込んでくれました。僕たちがしっかり流れを組み立てられることを意識して取り組んでいるのですが、午前からいいペースで走れていると思いますし、午後もコンディションに合わせしっかり戦え、アタックも自分のイメージどおりにできました。開幕2戦までとは異なる雰囲気ができていますね。決勝はまだどういう戦いになるかは分かりませんが、ブリヂストン勢、GR Supra勢最上位にいますので、ベストな走りができればいい結果が残せると思っています。明日までにいい準備をして、思いきり戦いたいですね」
村田淳一監督
「3番手と上位で予選を終えられたので、まずは安心しています。#64 NSX-GTが速いですが、以前にも夏の鈴鹿で優勝しているので、決勝も強いかもしれませんね。とはいえ、まずは1台ずつ攻略していき、優勝を目指していきたいと思います。午前中の段階で燃料を積んで決勝に向けたデータを取ることも出来ましたし、戦える位置にいると思っています。明日の決勝では最低でも表彰台を目指していきたいと思っています。明日も応援よろしくお願いします」
from TGR TEAM ZENT CERUMO 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 予選レポート
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