2020 AUTOBACS SUPER GT Round3
FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE
■開催日 8月22日(土)公式予選、8月23日(日)決勝
■開催地 鈴鹿サーキット
■入場者数 無観客開催
前戦より2週間、第3戦は戦いの舞台を三重県の鈴鹿サーキットへと移した。これまでの2戦が行われた富士スピードウェイとは特性の大きくことなるサーキットでの戦いとなった。直前までの天気予報では予選、決勝の行われる土曜日、日曜日は雨マークが付き、雨でのレースも想定していたが、金曜日に灼熱のなか搬入をしているころには大気は不安定なようであったが、雨マークは消えドライでのレースを期待できるようになっていた。前戦の悔しさを晴らすべく、チームは残暑厳しい鈴鹿サーキットに挑んだ。
■8月22日(土)
【公式予選】6番手
公式予選 天候:晴れ
コース:ドライ
気温/路面温度:Q1開始34度/51度、Q2開始34度/48度、Q2終了33度/46度(GT500のもの)
今大会は2017年の鈴鹿1000km以来、久々に8月の鈴鹿サーキットでの開催となった。直前までの雨の予報とは異なり、公式練習開始の10時の時点で気温32度、路温42度と高熱の上、湿度は70%とマシン、ドライバー、そしてメカニックにも厳しいコンディションのなか、公式練習が行われた。
19号車WedsSport ADVAN GR Supraは国本雄資選手からマシンに乗り込み、持込のセットアップの確認、調整を行った。グリップを感じるものの、S字コーナーなどの鈴鹿特有の高速での切替しが大きいコーナーにはさらなる車両の改善の可能性があったため、ピットインを繰り替えし、予選のアタックに向けて車両バランスの改善を行っていった。
コース上の台数も多く、トータルのタイムはでなかったもののセクターによっては自己ベストも更新し18周を走ったところで、宮田莉朋選手に替わり、ロングラン用へセットを変更、燃料も満タンにし混走時間の終わりまで走りきる。
11時25分にGT300の占有時間になるとその10分間にそれまでのデータを元に予選シミュレーションのセットへ変更する。予選を想定し、宮田選手がアタックをする。コースインをし、3周目アタックを開始し、全セクター自己ベストを更新し、1分48秒372で8番手とまずまずのタイムで公式練習を終えた。
GT500の予選Q1の開始された15時03分には、気温は34度まで上がり、路温は50度を超えていた。予選Q1は今回も宮田選手がステアリングを握った。予選時間は10分間だが、19号車はピットにて3分半待ち、コースに入っていく。既にほとんどの車両はコースへ入っており、できるだけ路面状況のいい最後でのアタックを狙った作戦だった。
1周、2周とウォームアップをして、残り時間おおよそ2分のところでアタックに入っていった。セクター1は自己ベスト、セクター2は全体ベストとかなりのペースでアタックをしていった。その後の区間も順調に自己ベストを更新していき。1分46秒931で5番手に飛び込み、そこでチェッカーが掲示され今シーズン初のQ1突破を果たした。
Q1の結果は64ー23ー38ー17ー19ー16ー14ー100ー(以下順位確定)ー39ー3ー37ー36ー24ー8ー12の順となった。
Q2もQ1同様3分半待ちコースインをしていった。国本選手は今シーズン初の予選アタックに気合が入る。今回は他車もチェッカーギリギリでのアタックを狙いゆっくりとコースへ入っていった。Q1とおなじく3周目にアタックを開始し、1分47秒417で4番手に飛び込んだ。しかし、その後、23号車、14号車がタイムを更新し、6番手で予選を終えた。
Q2の結果は64ー23ー38ー14ー16ー19ー17ー100となります。
■予選後コメント
国本雄資
「宮田選手がQ1で素晴らしい走りをしてくれて、今シーズン初のQ2に進むことができました。久々に予選のアタックをしましたが、ちょっと気合が入りすぎて何か所かでミスをしてしまったため、自分としては悔しい予選となりました。しかし、6番手と前の方からスタートできるので、決勝は暑いなかでのレースになると思うので、戦略とコース上のバトルをして上位を目指したいと思います」
宮田莉朋
「今回は練習走行からトラブルなく、終わることができました。車両としてはあまり苦手なコースではないので、不安な要素はなかったのですが、セットアップの微調整が必要でした。しかし、エンジニアと国本選手が良い方向へ持って行ってくれました」
「自分も悪いところを改善できるように公式練習に臨みました。予選はやっとQ1を突破する事ができ、自分としてはようやくスタートラインに立てた気がしています。6番手からスタートできるので、ここからさらに上位を目指して頑張りたいと思います」
坂東正敬監督
「エンジニアの提案で持ち込みセットから大幅にセットチェンジをしました。Q1からQ2のあいだにもセットアップを変更して望みました。結果は6番手でしたが、今シーズン初のQ2進出にもの凄くホッとしました。もちろん満足できる順位ではないですが、ドライバーの笑顔が少し見ることができて、チームの雰囲気もとてもよくなりました。まだまだですがみんなに感謝です。レースではひとつでも上の順位を目指します」
■8月23日(日)
【決勝】10位
天候:晴れ
コース:ドライ
気温/路面温度 開始:32度/49度>中盤:32度/46度>終盤:32度/49度
前日の夜に、短時間だがかなりの雨が降り、朝は少し涼しさがあったものの、日が昇るとあっという間に、前日とほぼ変わらないほどの気温となった。決勝開始前後に大気が不安定な予報だったが、懸念された、雨は降らず決勝を迎えた。
今回はスタートを宮田選手が担当し52周、300km先のチェッカーを目指した。3列目からのスタートで上位を目指していたが、オープニングラップで背後の17号車、100号車に抜かれて8番手と順位を落としてしまい、厳しいレースの気配。
GT300の車両がスタート直後にタイヤバリアにあたるほどのクラッシュをしてしまい、いきなりセーフティカーが導入された。セーフティカーを先導に5周したところでリスタートして再びレースが動く、再開直後に前を入っていた16号車がトラブルで止まり、ポジションは7番手にひとつ戻った。
前を走る17号車と0.3秒差とテール・トゥ・ノーズのバトルになり、前を伺うが、後ろの39号車も追いついてきて6番手争いの三つ巴のバトルが行われる。なんとか前に出たいところであったが、13周目に39号車に抜かされ8番手へ後退してしまった。
車両のバランスを無線で確認すると「ひとりで走っている分にはバランスが悪くないが、他車がいるとペースを保つのが厳しい」となかなか難しいシチュエーションの様子だった。
さらに後方からスタートしてきていたおなじGR Supraのトムスの2台をなんとか抑えて走っていたが、16周目に抜かれてしまい10番手まで後退してしまった。直後の17周目に24号車のフロントカウルが外れバックストレートの真ん中にパーツが落ちてしまい、再びセーフティカーが導入された。その間にタイヤ状況、燃費状況を確認し、ピットタイミングやタイヤ選択の最終確認を行った。
23周目にセーフティカーが入りレースは再開され、ピットに入っていくチームが出始めるが、19号車は当初の予定通りの戦略をとり、コースに留まった。
レース折り返しの26周目にピットに入り、国本選手へドライバー交代、燃料補給、タイヤ交換を迅速に済ませると、おなじタイミングでピットに入った37号車より前でコースへと戻す。録画した映像で見てもこれ以上ないほど、素早いタイヤ交換でチームとしての力を魅せた結果だった。
しかし、残念ながらアウトラップでタイヤに熱の入るタイミングが違ったため、コース上で前に行かれてしまった。その後、29周目にはGT300のマシンが接触によりコースアウトし、グラベルにはまってしまったため、三度目のセーフティカーが導入された。
34周目にはリスタートするが、ここでの順位変動はなく、11番手でレースが進んだ。37周目に4番手を走っていた8号車が接触によりリタイアしたため、10番手と入賞圏内に戻った。
なんとか前に追いつきたいところであったが、44周目には後ろからおなじ横浜ゴムユーザーの24号車が1秒以内まで追いついてきてしまった。ここからはファイナルラップまで一進一退のバトルが繰り広げられた。
ここでポイントが取れるか、取れないかは重要で、国本選手も懸命な走りで2秒ぐらいまでギャップを広げると、すかさず24号車もペースを上げギャップは1秒を切ってくるのを繰り返した。このバトルはチェッカーまで行われ、最終的には1.1秒差で19号車が守り切り、入賞、ポイントを獲得をすることができた。
次戦のRd4は栃木県のツインリンクもてぎで行われます。19号車、横浜ゴムとも相性のいいサーキットですので、表彰台のトップを目指し、爆走していきます。みなさまのご声援、誠にありがとうございました。
■決勝後コメント
国本雄資
「今回は後半のスティントを担当しました。なかなかペースを上げることができず、苦しいレースでした。しかし、そんななかでもセーフティカーも多く出た荒れたレースでなんとか10位で、ポイントを獲得できたことは良かったと思います」
「また次は違うサーキットですので、しっかりと対策をし、表彰台、優勝を目指したいと思います。応援ありがとうございました。次戦も宜しくお願い致します」
宮田莉朋
「今大会は富士大会に比べレースパフォーマンスが低く、追い上げることが厳しいレースになりました。初めてスタート担当でしたが、想像以上にパフォーマンス不足に悩まされ、コースにとどまる事が精一杯でしたが、バトンを繋げられました」
「次戦の茂木大会まで限られた時間のなか、改善策をチームとともに見つけて、予選決勝ともに速く走れるようにしたいと思います。今大会も応援ありがとうございました」
坂東正敬監督
「決勝前のウォームアップ走行では5番手で終え、感触をつかんでいたが、その後タイヤを守らないとレースを戦うのは厳しいという考えでセッティング変更しないといけない状況だった。本当にドライバーには申し訳なかったです」
「宮田選手のペースも厳しいと判断したため、国本選手には宮田選手とは違うタイヤで走行してもらいました。しかし、このタイヤはレースウイークで装着したことがないタイヤだったため、厳しい戦いになってしまいました。本当に申し訳なかったです」
「チームとしては今回見えてきた課題に基づき、残りのレースでの勝利を目指して全力で取り組みます。沢山の応援ありがとうございました」
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from TGR TEAM WedsSport BANDOH 2020スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
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