6月1日、韓国のトップカテゴリーであるCJスーパーレース・チャンピオンシップに参戦するアトラスBXモータースポーツと柳田真孝は、2020年のシリーズに柳田が参戦することを見送ると発表した。ただしアトラスBXはまだ柳田はチームの一員であり、インターナショナルなレース活動ではチームの一員であるとしている。
スーパーGTでGT500クラスで2回、GT300クラスで2回のチャンピオンを獲得している柳田は、2017年から韓国のCJスーパーレースに挑戦してきた。このレースはいくつかのカテゴリーがあるが、柳田が参戦したのはキャデラックのストックカーを使うトップカテゴリーのスーパー6000クラス。この常勝チームであるアトラスBXに加わり、毎年タイトルを争ってきた。
2020年からこのスーパー6000はボディカウルがトヨタGRスープラに変わり、新たなシーズンを迎えることになるが、今季スーパーGT GT300クラスにシンティアム・アップル・ロータスで復帰することになっていた柳田は、アトラスBXのラブコールに応え、引き続き韓国での活動を模索してきた。
ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、CJスーパーレースも6月に開幕が延期を強いられている。日本よりも早く収束しつつあるものの、“第2波”のニュースも届けられているなか、日韓両政府の水際対策で韓国入国後14日間、日本帰国後14日間と、参戦するとなるとほぼ1ヶ月近い隔離を強いられてしまう。
そのためもし柳田がCJスーパーレースに参戦するとなれば、スーパーGTへの参戦にも支障をきたしてしまう。柳田自身も開幕へ向け準備を進め、水際対策が緩和されることを願っていたが、苦渋の決断を強いられることになってしまった。
「日ごろから応援とサポートをしていただき、ありがとうございます。残念ながら、新型コロナウイルスの蔓延により、今シーズンの韓国スーパーレースの参戦を見送ることになりました」と柳田。
「現状が良くなったとしても、もし第2波、第3波が来たときにどうしてもしわ寄せがどうしても来てしまいます。すごく独特なレースでしたが、3年間戦って僕自身もやり甲斐を感じていましたし、チームともいい関係だったので残念ですね」
「チームとはギリギリまで協議していましたが、状況が好転せず、参戦を諦めざるを得ませんでした。今シーズンこそはドライバーチャンピオン獲得をと準備していただけに、とても残念ですが、
その分スーパーGTに専念して、チャンピオン獲得を目指していきますので、応援とサポートを引き続きよろしくお願いします!」
スポットでの参戦という手段もあったのかもしれないが、アトラスBXはCJスーパーレースにおいてハンコックタイヤのワークスチームであり、毎年チャンピオンを獲得しているチーム。やはり年間での活動が求められていたようだ。とはいえ、アトラスBX側も柳田の3年間の活躍に感謝の気持ちを示すとともに、今後もチームの一員として、今季ドバイ24時間にも参戦したように海外レースでともに戦いたい意向を示している。なお、チームは柳田の代役として韓国人ドライバーで、GTワールドチャレンジ・アジア等にも参戦したルロフ・ブリューインスを起用する。
柳田のコメントにもあるとおり、チームやハンコックタイヤとも良好な関係で、またCJスーパーレース内でも柳田は非常に人気が高いドライバーのひとりだった。2021年の復帰を期待したいところだ。
from 柳田真孝、2020年は韓国CJスーパーレースへの参戦を見送り。日韓間渡航の際の隔離が障壁に
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