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●同じ野獣は野獣でも、北欧風なだけに愛が...(笑)
実家が先祖代々の造り酒屋とか庄屋とか名家だったりすると、その息子もどっか鷹揚だったり、お人好しムード漂わせてたりしますけど、ヒトもクルマもやっぱ氏素性であり、育ちが出ちゃうもんですなぁ。ボルボV60&S60ポールスター! 直訳すると「走る激速北極星!!」ってな感じですか。
今回小沢が乗ったのは、主にワゴンのV60ですけど、簡単に言うとコイツはメルセデス・ベンツの「AMG」でありBMWの「Mシリーズ」、あるいはアウディ「Sモデル」のボルボバージョン。ナイスな性能とお値段でお金持ちをビンビンにくすぐるハイパフォーマンスバージョンで、ある意味、ブランド内選りすぐりブランドですな。
安いものばっか売ってる日本ブランドには逆立ちになっても思いつかない商品群で、メルセデスなんかはボディが基本同じでもエンジンが直4ターボからV8ツインターボになっただけで時にお値段2.3倍! 具体的には2リッター直4ターボのC200アバンギャルドが545万円で、4リッターV8ツインターボのメルセデスAMG C63が1219万円というエゲツない価格設定。そのほか同じAクラスのA250スポーツが534万円で、メルセデスAMG A45が720万円。出力こそ違えどどっちも2リッターターボで一体チューニング代いくらする? って感じだわさ。
もちろんエンジンに合わせてブレーキもミッションも足回りも、ことによったらボディも補強され、インテリアもナッパーレザーやらカーボンパネルなんかも付いてる「作り直し」で要はトータルコーディネート代。その市場にボルボもより本格参入してきてると。ポールスターモデルは2014年に初登場して当初年100台だったのが16年に750台で、来年は1500台生産を計画してるとか。順調に伸びてます。
●まさにボルボ版AMGって感じですか?
つまり新型XC90を見てもわかるように、それだけ新生ボルボも近年ブランドビジネスに目覚めてきたわけで、そこで必要になるのが伝説なのよ。AMGがそもそも70年代のスパ24時間や80年代のDTM(ドイツツーリングカー選手権)で勝ちまくってたチューナー兼レーシングチームであったように、ポールスターもそうで、そもそもはボルボベースでレースに出てた、伝説のスウェーデンレーシングチーム。ソイツが80年のDTMや以降のスウェーデンツーリングカー選手権で活躍し、ボルボ本社に認められて、今やWTCC(世界ツーリングカー選手権)で初の世界チャンピオンを目指しつつ、ボルボ純正チューナーとなったわけで。まさにボルボ版の現代のAMGなワケ。
ただし、そのテイストはだいぶ違うんです。いままではイマドキほぼボルボしか作ってなかった珍しい直6ターボをフロントに横置きするV60 T6なぞをベースにイジってましたけど、今回は遂にエコ時代対応の新世代2リッター直4エンジン「DRIVE-E」が元ネタ。コイツを専用コンロッドやカムシャフトやターボ&スーパーチャージャーでチューニングし、ピークパワー & トルクを367ps&470Nmまで強化。ただし、聞けば今やWTCCに出てるレーシングボルボもDRIVE-Eがベースだそうで、つくづくエコな時代。
それでいてこのS60ポールスターも0-100km/h加速4.7秒とかなり速く、JC08燃費も12.2km/Lと良好。いまどきモード燃費を発表してないAMGとはマジメさが違うんですわ。
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【試乗記】ボルボV60&S60ポールスター、心優しき格闘家はコイツに乗るベシ!:小沢コージ originally appeared on Autoblog Japan on Thu, 24 Nov 2016 03:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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