Report: 【試乗記】『HKS HYPER MAX G』乗り味の良さ、懐の深い操縦性にしっかり反映されている:斉藤聡

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HKS HYPER MAX G
 HKSから上質な乗り味を求め開発されたサスペンションキット「ハイパーMAX G」が発売された。...こう書くと「あ、ボクには関係ない」と思われる読者も少なくないだろう。が、じつはそんな読者にこそこの商品はマッチするのではないかと思う。

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 このサスペンションキット、車高調整式ではなく、純正形状を採用。しかも3年/6万kmの保証が付く。加えて、合法かつサスペンションの性能を阻害しない範囲でローダウンも図られているので、見た目にもカッコいいというもの。
 サスペンションキットというと、車高調正式で、全長調整式(スプリングにかかるイニシャルトルクを変えずに車高だけ調整できる)で、減衰力調整式がエライ、というのが通り相場だが、HKSはあえてスパルタンなタイプではなく、純正サスペンション(ダンパー/スプリングユニット)の置き換えが可能な純正形状のサスペンションキットを製作した。サーキットなどのスポーツ走行で性能を発揮するなら、あるいはドレスアップ目的で車車高を落とすなら車高調正式が良い。

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 けれども、ストリートを快適に走るなら、サスペンションの有効ストロークが比較的長くとれる純正形状にメリットがある。操縦性も、サーキットスペックからのディチューンではなく、ストリートを基準に純正形状からグレードアップしたほうがストリートユースにはマッチする。そんなアプローチで開発されたのだという。
 ダンパーは、モノチューブ(単筒)の倒立式で、減衰力は固定。これに純正形状のスプリングが組み合わされる。

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 今回用意されていたのは、すでに発売になっているアルファード用。この記事が掲載されるころには発売となっている86/BRZ用、加えて現在開発中のノア/ボクシー用とプリウス用が用意されていた。

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 まずはアルファードから試乗した。アルファードはフロント40mm、リヤ35mmローダウン。見た目に、グッと腰を落としたような安定感がある。

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 感心したのは、乗り味が滑らかで上質になっていること。タイヤは純正サイズと同じ225/60R17で、アドバンスポーツを装着。ダンピングの効いた腰のしっかりしたタイヤ。多少コツコツした乗り味が出るのかなと思ったが、ほぼ綺麗に硬さが消えている。低速でやや硬めの印象はあるが、こつんという振動がスッと消えるので、むしろスッキリした印章だった。速度を上げるにつれコツコツ感はすっと消え、文字通り滑らかにタイヤが転がっていく感じ。タイヤやサスペンションが余計な動きや振動出さず(抑え込み)高級サルーン並みの乗り味となっていた。

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 たぶんダンパーのフリクションを徹底的に少なくしているのだろう。だからダンパーの動き出しが素晴らしく滑らかでスムーズなのだ。
 単筒倒立式ダンパーの唯一といっていいウイークポイントは、フリクション抵抗の大きさ。これをいかに少なくスムーズに作動するように作るかが、チューニングのキーポイントとなる。それが見事にできているのだ。純正形状のサスキットというと車高調の格下と見られがちだが、むしろ車高調よりも丁寧に作り込んでいるのではないかと思える仕上がりだ。

HKS HYPER MAX G
 操縦性も良かった。ダンパーによってロールスピードを抑えていることもあるが、スプリングの硬さが絶妙で、ロール量自体を少なくしているので、大柄なボディがグラッと動くようなことがなく、ハンドルを切った通りにすっと向きを変えてくれる。
 レーンチェンジをした時も、クルマがグラつくような動き、前後のピッチングなどが最小限にとどめられ、感覚的には余計な動きが出ていないように感じる。ミニバンてこんなに滑らかに走るんだ、と驚くくらい乗り味が良かった。

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【試乗記】『HKS HYPER MAX G』乗り味の良さ、懐の深い操縦性にしっかり反映されている:斉藤聡 originally appeared on Autoblog Japan on Sat, 29 Oct 2016 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.

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